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2013,07,09, Tuesday
でした。
ある意味、記事タイトルが今回最大のネタバレかもしれない。 今回、「怪人世界」って随分スケール大きいタイトルだなァと思ったら。 前回のあれからトントン拍子に話が進んでめっちゃ時間飛んで、 榮二君の可愛さとダークヒーローっぷりに魅了され、 法典幹部女子2人の相変わらずの張り合いっぷりと 1人浮いてるアキラ君のツッコミテンションに和んでいたら、 あれどうしてこんな一気にクライマックス的な怒涛の展開、と気になり、 最後数ページでますます不安になった所で、 最終ページに「おわり」って。 「おわり」って。 「次回作にご期待ください」って。 盛り上がった感情とじわじわ大きくなっていった不安が、 最終回という事実を認識して、どうしたらいいのか分からない感情に。 前回めっちゃ話が大きく動いて、 これならまだしばらく連載が続きそうだなって安堵してたのに。 もしかして、東出さんが忙しくなって 小説の執筆と並行で原作を担当するのが大変になったからなのかな、 などとも考えてしまったり。 でも、今月号で連載終了する作品が何作もあるんだよなあ。 ジャ(略)―マンも紙面改革の影響での終了なんだろか。 ともあれ、東出さんも、作画の九二枝さんも、この2年弱の間、 お疲れ様でした＆毎回楽しませていただいて有難うございました！ 本当に、戦闘に燃えたり口上に魅入ったりギャグに笑ったり、 毎回毎回、違った方向で色んな味を楽しめる作品でございました。 これまで東出作品にはなかった漫画という媒体でありながら、 九二枝さんが東口さん原案キャラを誠実に描いてくださって、 しっかり東出作品してたのが嬉しかったです。 でも、まだまだ魅力的な要素が描かれずに終わってしまったので、 全てをしっかり描ききって完結させた物語として読みたいです。 漫画でなくとも小説でもゲームでも、媒体は何でも構わないから。 後日、落ち着いたらもう少ししっかりした感想を書こうと思います……。 今月はさらっと軽くまとめる位にしておこうと考えていたのに、 これじゃあきっちり書き上げねばと思っちゃうじゃないですか……！ ここから下、ネタバレ叫び。隔離。 前回の蒼一郎兄の爆弾発言、どうなる事かと思えば 本当に壊滅報告しちゃってるーッ！？ しかもご丁寧に幹部全員の始末現場と思われる証拠写真付き。 ええまあフェイクだってのは分かりきってますが。 しかしそれであっさりと昇進決めてしまったよ蒼一郎兄。 七罪法典の名前が空軍の中で通っているのと 更に明里と繋がりがある事まで把握されてた事はちょっぴり驚き。 もう榮二君を手助けできないと言い切られてしまったのも衝撃。 折角協力しあう関係になったので、もっと密に共同作戦を張るのだと。 でも、それも榮二君の手腕を認めた上での放置プレイだと考えれば、 兄弟間の信頼が嬉しいシーンでもありました。 そして壊滅・粛清された七罪法典サイドはといえば。 やあ、予想通り全員ピンピンしてらっしゃいますね！ なんて和やかな壊滅報告！ そして、その報告をしてる時の榮 二 君 の 笑 顔 。 なんですかこのにこやかに可愛い笑顔！ 企み顔という意味まで含めた上で、可愛い笑顔だと思いました！ ついでに言えば、このページ最終コマの、 ちまい横顔もこれまた可愛いすぎてたまらんのですが！ それにしても、そういう作戦だと認識してるからとはいえ、 自分達の壊滅報告を聞きながらの幹部達のこの呑気さ。 完全にお祝いムードな辺りが、大物揃いっぷりを表しておりますね。 ただし約1名を除いて。 や、アキラ君の反応が、本来なら一番常識的だと思うんですけどね？ しかし他全員がどっしり構えている中での1人ツッコミテンションは 面白すぎでした。 というギャグモードは1ページで終わり。 今後に向けての、ちゃんと真面目な作戦会議モードに突入。 結社解散て、蒼一郎兄への協力という意味合いよりも もっと先を見据えた目標の為に必要な過程でもあったんですね。 なるほどなー。 それを語る榮二君、ま た い つ も の 悪 い 顔 だ 。 やっぱり榮二君にはこういう何かを企んでる顔が似合いますね！ だから不意に見せられるギャグ顔がより可愛いんですけどね！ そんな企み顔で掲げた目標→「世界征服による世界平和」。 更に作戦会議後、烈風と2人での語らいシーンで 自分をヒーローや正義ではなく悪の側と断じた榮二君。 これは偽悪ヒーローという代物ではありやしませんか……！ これまでいい子揃いだった東出主人公の中、 己を悪と信じて突き進む榮二君のキャラは相当に異色。 それでも最終目標が世界平和な辺りは東出主人公らしいけれど、 目標への向かい方はやっぱり1人異彩を放っておりますよね。 でもそこが好き。 ……けれど、己を悪としてしまったからこそ、 世界のお約束に則って、最終的に消える事まで想定しているのが 無性に切なくもあるのでした。 と、性根はともかく外面が大変にあくどい榮二君を前に、 幹部女子2人の張り合いっぷりは全くいつも通りで吹きました。 真面目に悪い榮二君のシーンと2人の張り合いギャグが 交互に展開されるカオスっぷりが素敵。 途中で論点がずれていってるのも愉快というか、 聖の可愛さ感覚はおかしいと思うなァ私。 あと、榮二君の家でのぐうたらっぷりを見るに、 校内母親にしたいランキング1位はまやかしだとも思うの。 あ、真面目なシーンでのアキラ君は、さっきのテンションはどこへやら、 頼もしい幹部っぷりでございました。 「手は貸さないが足なら貸してやる」という台詞が いかにも足が主力武器なアキラ君らしくて格好いい。 結社メンバーの、緩さと重さの入り混じったシーンの後は。 まさかの蘆屋道満本人のご登場ですと！？ 安倍晴明のライバルって事でいい描かれ方をされない存在だけれど、 この道満は長く生きている存在らしい達観した物言いも、 その割に意外に砕けたキャラなのも良いですな。 明里へのツッコミには笑った。 というかどさくさ紛れで自分の願望公言しちゃう明里可愛いなあ！ 道満にツッコミされた後の片目閉じな顔が何気にお気に入り。 というか、以前明里が「古の怪人」と呼ばれていた事があるけれど、 長命な道満の孫って事はやっぱりそれだけ明里の年齢も……？ 道満の台詞「呪術使いの癖に正義を気取っちゃいけない」は 榮二君の掲げた、悪を突き進む台詞と共通する所がありますね。 明里が榮二君と共同戦線を張っている事と関連づけたくなってしまう。 そして、道満が出てきたと思ったら今度は安倍晴明が！ いきなり登場したこのショタキャラ誰ですかと思ったら、 道満本人に続いてまさかの。 時間感覚からして只者じゃない雰囲気ではあったけれど、 こっちも本人ですかい。 道満が爺さんなのに晴明がこんなショタっ子なんて不公平な！ と、晴明のキャラ造形にも驚きましたが、 この世界では安倍晴明＝サンジェルマンになってるのもびっくり。 というか、もしかして雷帝の椅子の下にあるんですかこの部屋？ だからといって別にロシアに協力している訳でもないみたいなのが 不思議なキャラであります。 榮二君達と雷帝との直接対決予定が1年後なのに 次の起床が2年後に設定されている事も考えると トリックスター的な存在な予感。 ……予感がしただけで、実際どうなるのかは不明なんですけどね。 何故なら、この後残り数ページで作品が終了してしまうから……。 あ、雷帝のキレ顔はなんか面白かったです。 1コマだけ登場してる、雷帝の横でツッコミ入れてるおっさんも ちょっとだけ気になったり。 と、新キャラ含め、各陣営の描写がひと通り終了し、 今度は別行動を取る事になった榮二君の周囲のキャラ達の描写かな、 とわくわくしてページをめくったら目に飛び込んできたのは 「1年後」の文字。 全部……カットされた……！ 榮二君率いる元・七罪法典幹部も、蒼一郎兄率いる軍も、 既に戦闘準備万端状態です。 そこまでに至る過程が見たかったのに……！ で。 ここまで来たら、もう完全に話の締めに入ったようにしか見えない訳で。 そんな予想そのまま、ロシアとの全面対決に向かう所で 終了、してしまいました……。 何だこの見事なまでの打ち切りエンド！！ こんだけ大量に設定をばらまいておいて新キャラも登場させて、 そこで終了とかめっちゃ生殺しなんですが！！ 最終ページに踊る「ご愛読ありがとうございました」を見た時の 衝撃と、一拍遅れてやってきた放心状態をどうしてくれよう。 こんな締め方で完結するのは残念無念。 兄弟対決の決着が東出作品初の展開を見せて、 これからもっと楽しい物語が見られると思ったのに、 結局、決着の着いた戦闘という意味では 兄弟対決が最終戦闘になってしまいましたですよ。 というか警察！ 髑髏警部！ あれだけインパクトのある外見とキャラクターでありながら 出番があんなちょい役でおしまいだなんて認めないぞ！！ 対決に向かう時の兄弟間の会話、 榮二君の「殺さない」「会話をする」がいい子らしくて、 悪を名乗りはしていても、やっぱり善人なんだなあと ……思いかけたけれど、そういやその流れ、 蒼一郎兄と対決した時に見た展開だ。 だからきっと、ロシアトップの雷帝をカリスマで圧倒して傘下に収め、 更にその後も他の国を同じようにして手駒にしていくんだろうな、 という想像が容易にできてしまうのであります。 そして最終ページ。 コンスタンツェの顔に影がかかってるのがちょっぴり怖いと 思ってしまったり。 でも、蒼一郎兄と零が結社メンバー達と共に描かれているのは嬉しい。 ほんの数回の短い間だったけど、命をかけて戦った兄弟が 同じ陣営で戦う仲間になれた事の証明として。
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