2009,07,18, Saturday
という訳で読了したので、軽く感想を箇条書きっておきます。
一応、後で整形できたら修正する予定ー。 ちなみにネタバレはないです。 だってバレるような展開ないんだもの。 いや本当、ここまで事前に抱いてたイメージと変わらないとは 思っておりませんでした。 ・まず一言。とんでもないなコレ。 ・今まであれでも抑えめだったんですか、と問いたくなる位 のっけから容赦ない殺戮の嵐でした。 ・っていうかぶっちゃけ主人公無双。ただひたすらそれだけ。 ・しかし発端が理不尽に一方的に加えられた暴力なので、 主人公・楼樹の殺戮もむしろ小気味良い。 ・敵が絶対悪なので、感情移入とか関係ないし。 ・東出さんの得意分野が延々と続くって意味でも爽快。 ・そう感じてたというのに、大物が出てきた途端に 今までの部分が単なる溜めだったとしか思えなくなるという凄さ。 ・が、そこまで殺戮放題で最後の「戦い」があの形、という所が良い。 ・結局の所、あらゆる意味で楼樹最強、という話でした。 ・そして、最愛の女の子の為に頑張る少年の話でもありました。 ・合間にちょこっと普通の顔が出るお陰で、異常性がより際立つ。 ・基本、一人称「僕」なのと元々普通の高校生なのとで、 文章から受ける印象は今までの作品よりやや柔らかめに感じたり。 ・なので、持ってた東出テイストを感じたのは敵サイドの描写でした。 ・本当、敵サイドに関する語り口はいつもの東出さんだったな。 ・いきなり「語ろう」と説明しだす辺りとか特に。 ・……ぶっちゃけ、その語りは必要だったのかと思っている。 ・で、全体通して結局は「今まで以上に趣味全開だな東出さん!」。 ・色んなものを思い出す私は間違ってないよね! ・メンバーが減っていく様もほんのりホラー映画テイストかもしれない。 ・敵の造形は総じてインパクト極大。 ・ハリウッド・スターは、絵を見た瞬間、納得しつつ突っ込むしか。 ・大きく扱われてた割に、あっさり退場したウィドウに拍子抜け。 ・いやミスターも予想外の小者だったので拍子抜けその2でしたが。 ・構成要素は友情 ・ 努力 ・ 勝利。 ・容赦の無さの中に所々感じる、微かな熱さを感じるべし。 ・ほんのりラブもあるんだけど設定的に展開が哀しい。 ・最終盤の妄想が、現実とのギャップで最高に切ないですよ。 ・しかし幼馴染関係がパーフェクトすぎる。 ・どっちにしろ、変化の鍵になってるのはあやなだったのだな。 ただ、暴力と狂気と殺意に満ち溢れているこの話だけど、 根底にはどこか優しい視点のようなものを感じてしまうのです。 それは楼樹と共に逃亡する友人達が、役割や展開はどうあれ 決して気分の悪い存在として描かれなかったり、 一見救いがない話に思えても、どこかしら救いが感じられるよう 描いてくれたりする所から感じるのですが。 そして、その優しさを持った視点を感じればこそ、 この話を単なる暴力の嵐では終わらなくしていると思う。 熱さが魅力とよく言われる東出作品だけど、 私はこのヒトの作品にいつもそんな優しさを感じるからこそ、 好きなのだと思います。 あと、内容以外の部分について少々。 ・章立ての構成の仕方がものすごいです。あの偏りっぷりが。 ・決して薄くないのに、会話文がかなりぎっちぎちで、 もしかしてこれでも相当に詰めてるんじゃ? と思ったり。 読了したので、改めてあとがきを読み直してみました。 ……ネタと思ってた社会派云々こそ本編そのまんまじゃないか! でもハラドキワクテカで陰惨度少なめだったかと言われると…… はっはっはっこの超大嘘吐きさんめ☆ と手刀をかましたくなったという事実。 や、楽しかったですよ確かに! でも楽しさの方向性微妙に歪んでるだろ!! あと本編がこれなら、あとがきのこのテンションは バランス取る意味でぴったりだと思うように。 しかしこれ、ラストページを見るとまだ続けられそうにも見えるけど、 ここで終えておいた方がいいような気もしてくるのだよなー。 あやなの為には、続きがあった方がいい気もするのだけど。 あと、どうせケモノ狩るなら景気良く666人にしておけば キリがよくて面白いのに、などと思っちゃったのは秘密。
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