2010,09,12, Sunday
今回も、ネタバレなので当然隔離。
ここで書くのは、あくまで個人的な意見でしかない、 と先に言っておきます。 シャノンに関して思う事その1。 シャノンは「進化の行き着く先を見たい」が目的だったそうだけれど、 人気投票のキャラコメントのいくつかを見ていると、 むしろ、「停止する事が怖かった」とも取れてしまう。 「止まるのが怖かったのでひたすら進み続けていた」 と解釈すると、随分と印象が変わってしまいますが。 だから雫ルート最後、自身が宇宙になって満足したのは 進化の果てが「終わり」ではなく「始まり」だったから、 だったりしないかと。 その2。 どのルートでも、最終局面での選択肢として 「進化を選ぶ/選ばない」という二択が出てきます。 でも、そのどれもが、 進化を選ばない道が正解と取れる流れになってますね。 まあ、止めても別の進化の方向性が示唆されるので、 その辺りは解釈が難しい所ではありますが。 で、進化を選んだ場合、義一くんは人間を超越してしまい、 結果、人間的な感情を失ってしまうというのが共通な訳でs。 それで思い出すのがDr.マンハッタンさんであり、 じゃあ義一くんの行く末に関する元ネタは「ウォッチメン」か、 などとつい解釈してしまいたくなりますが、 たまたま自分が知ってる範囲で当てはまるのが1人しかいないだけで、 実際は全然違う所から得た発想なのかもです。 そもそもマンハッタンさん自体がパロディの産物らしいし。 それはともかく、気になるのが 「進化の果てに人間的な感情が消える」という所。 人間らしさの喪失に関しては、階段を登るデメリットとして 作中でも語られているし、 ファントムキラーや雫ルートの環太郎、 &もしかしたらリーティアルートでのリーティア等、 階段を登ったほとんどのキャラにも共通する所ですが。 ……雫は登っても変わらなかったけど、まあ雫なので! そもそも個人的な感情の動きのない筈の端末種の癖に やたらめったら感情的という時点で既に矛盾しているので! だから、雫ルート以外で義一くんが1人で階段を登った場合は 人間らしさを喪失するのに 雫ルートで2人で登っていった場合は喪失しないのも、 きっとそういう雫の特殊性が理由なんですよきっと! が、同じ場所に先に到達していたシャノンには そういう元の人間らしさの喪失が、一切見られない。 人間的な情を持ちつつも駒として利用する事を躊躇わない性格は 最初から一貫して持っているものと推測されます。 理由については、シャノンの突出した才能故、 という解釈以上の事は何も言えませんが。 それでふと気になった。 シャノンはそもそも、どんな感情をきっかけに階段を登ったのかが 一切描写されてません。 でも、キャラ的に、自分が生き残る為とか他人を想ってとかいう理由で 力を欲したのでは、絶対に無い気がする。 じゃあ階段を登るに至る強い欲求は何だったのか、というと…… ……もしかしたら徹頭徹尾、純然たる「好奇心」のみだったのではないか、 と思うのです。 人間を進化させてきたのは、未知のものに対する好奇心じゃないか、 というのが私の意見です。 だったら、好奇心だけで進化し続けたシャノンは、 この作品の登場キャラの中の誰よりも 人間らしいのではないか―― そう考える次第。
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