2014.09.03 Wednesday

蒼撃コンプ

スペシャルライブ……スペシャルライブが……。



8月29日発売のPCゲーで気になるものが2つほどあったのだけど、
あやかしごはんの方は(ゆかり教育的な意味でも)絶賛されているし、
スタッフのごたごたや事前情報で出来が不安だったダブスコも
バグやらミスやらシナリオの短さやらこそ指摘されているものの
シナリオ自体は相変わらず面白いらしくて、
プレイ中の人の実況感想を眺めてはうずうず。



そんな中、自分の方は蒼撃コンプ。
感じたものをざっくりまとめると、
短い。
薄い。
雑い。
手放しで良いと思えたのは、本気で音楽くらいだと思った。
エロシーン単体は普通にエロシーンだったけど、
そこはエロゲ経験値の浅い自分には評価しようのない部分なので。
東口さんの漢絵は相変わらずカッコ良いけども、
それを使う戦闘シーン自体が燃えないから魅力半減だし、
拡大した時にドットが見えるような使い方をされてるのも残念ポイント。

一番気がかりだったシナリオ担当をスタッフロールで確認したら、
なんとびっくり総勢10人。
集団名義なのは分かっていた事だけど、流石にそこまでの大所帯とは予想外。
それだけいるから、ルート毎に設定の整合性が取れていなかったり
キャラの一人称も二人称もシーンによってぶれまくりだったりするのでは。
ここまでの燃えゲーでのライター人数は、かのDies07年版の話を思い出した。
それでいくと、一部ルートでちょっとまともだと思えた部分は
07年版でそこそこ好評だったらしいルサルカバッドのようなものなのかも。

ぶっちゃけ、私はきっちり全ボイスを聴くしゲームの進行は人より遅いのに
1ルート終えるのに1日、たった4日でコンプしてしまったという辺りに
どれだけシナリオが短かったかというのを理解していただきたい。
しかも、ブラウザゲーとスマホゲーを常に平行してやりながらでこれだから、
集中して進めたら本当に数時間で終わってしまうのでは。

蒼撃のこの内容でネタバレも何もないとは思うけども、一応この先は本編の話。

公式サイトの登場人物の少なさにも懸念はあったものの、
もしかしたら紹介されていない黒幕などもいるのかもしれない……
というなけなしの希望は幻で終了。
どのルートでも大量の鬼との戦闘→格上の鬼との戦闘→針藤との戦闘のみ。
でもって鬼を倒し終わった後に挿入されるエロシーン。
途中の流れこそ微妙に変わるものの、全ルート同じ。
公式サイトに載っている以外の存在は欠片も出ない、
公式サイトに載っている情報以上の設定も一言二言の会話で済まされ、
ただ島の鬼を一掃しておしまい。
盛り上がりも何もあったものじゃない。
特に、千鶴ルートとアーニャルートはフォローの余地なく酷い。
夏帆ルート・舞ルートは中盤にヒロイン視点があったり裏設定が匂わされたり
慣れてる人が書いているのかもと思わせるテキストがあったものの、
結局の終着点は同じ。
というか、どのルートもルート最後の戦闘ではあっても、その後が長すぎて
どれも「ラストバトル」なんて大層な表現ができるものじゃない。
CG枚数も過去作に比べて少ないので、
もしかしたら絵の発注枚数を減らす為に違う展開を入れられなかったんじゃ、
なんて邪推をしてしまうレベル。

体験版の時点で主人公のキャラ造形に好感を持てなかったけども、
最後までやっても結局感情が覆る事はなかった。
周囲の人間に対しての態度が悪く、戦闘は考えなしで突っ込んでいくだけで
好感の持てる熱血バカにもなっていなかった。
折角の喋る刀の存在も、助言をするでも設定が語られるでもなく
戦闘中に檄を飛ばす以外にほとんど台詞がないので全く面白味がないし、
ヒロインもサブキャラも含めて、行動原理がちぐはぐ。
本当に、どこを取っても魅力を見出だせない内容であったと思えてならない。

そういえば、評価の高いあやかしごはんも、
蒼撃と同じくライターが10人と聞いてびっくり。
同じ集団ライターなのに、どうしてこんなにも評価に差が出るのか。
しかもあやかしごはんの方は、シナリオを請け負っていたのが
残念シナリオ量産会社として一定数に認識されていて
PSP版BBやCBの黒歴史化に関わった事でも記憶に刻まれている
あ の エッジワークスというから驚き。
シナリオ内容を監修する存在って重要なんだなあと思った次第。

というか、ダブスコもあやかしごはんも蒼撃も、
上の会社はアスガルドなんだよなあ……。
この出来の差に、ブランドorタイトルへの力の入れ具合の差を考えてしまい、
とても残念な気持ち。
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