ティアリングサーガ経験者のための同時ターン制講座

本作で採用されている同時ターン制。
説明を聞くだけではなかなか理解しにくいように思えるが、実際は、一度遊べばすぐに理解できる直感的なシステムである。
ティアリングサーガでおなじみの交互ターン制をベースに、その仕組みを理解してみたい。

交互ターン制

まずは、交互ターン制のおさらい。
1) ユニットの行動は、一ターンにつき一回
2) ユニットを動かす順番は任意
3) 味方フェイズと敵フェイズを交互に行う

例)
味方のユニットが3体(A1,A2,A3)、敵のユニットが6体(B1,B2,…,B6)の場合を考えてみる。
味方フェイズを先としてユニットの行動順を並べてみると、






味方フェイズAn
An
An
敵フェイズBm
Bm
Bm
Bm
Bm
Bm


となる。
A1,A2,A3およびB1,B2,…,B6の順序はそれぞれ任意だが、とにかくユニットが3体であれば、行動機会も3回である。

 

同時ターン制

次に、同時ターン制の場合を考えてみる。
1) ユニットの行動は、一ターンにつき一回
2) ユニットを動かす順番は任意
3) 味方フェイズ、敵フェイズの概念はない。ユニット数の比に応じて手番が均等に配分され、敵の一手と味方の一手は入り乱れる。

実は、交互ターン制の法則1)2)は同時ターン制でも共通である。

例)
条件上に同じ。
自軍が3、敵軍が6。自軍にくらべて敵軍の数は2倍。
こちらが1ユニット行動させると、敵が2ユニット行動するというかたちになり、






An
Bm
Bm
An
Bm
Bm
An
Bm
Bm


となる。
交互ターン制と同様、自分の手番に行動させるユニットは任意だし、一度行動したユニットをターン内に再び行動させることはできない。
ユニット数の比に関わらず1手目は必ず自軍で、続いて他の軍に1回ずつ手番が回るようになっている

「ユニット数の比に応じて」という表現を聞くと、初期配置で兵力に勝る敵側が圧倒的有利になると誤解されがちだが、数の優位性は交互ターン制も同時ターン制も全く等価である。
両者の表を比較すれば、単に順番が変わっただけに過ぎないことが理解できる。

 

手番の分配方法(イメージ)

「ユニット数の比に応じて均等に」という部分を視覚的に表現してみる。
交互ターン制の表を元にして、

  1. 味方の手番と敵の手番を分割する
    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8
    9
    An
    An
    An









    Bm
    Bm
    Bm
    Bm
    Bm
    Bm

  2. すべての手番を通して均等になるように、お互いの手番を均す
    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8
    9
    An


    An


    An



    Bm
    Bm

    Bm
    Bm

    Bm
    Bm

  3. 重ねる





    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8
    9
    An
    Bm
    Bm
    An
    Bm
    Bm
    An
    Bm
    Bm

厳密でも正確でもないが、おおよそのイメージはこれで掴めると思う。

 

ターン途中でユニット数が変化した場合

まず「ユニット数の比に応じた手番の分配」は各ターン開始時に行われる。

次に、
1) ターン途中で未行動の自軍ユニットが減った場合
2) 自軍初手で敵軍ユニットを減らした場合
これらの場合、それぞれの軍の最も後ろにある手番から順に消されていく。
例)
敵軍の初手で自軍の未行動ユニットが撃破された場合を考えてみる。

  1. まずこのように手番が分配されたとする





    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8
    9
    An
    Bm
    Bm
    An
    Bm
    Bm
    An
    Bm
    Bm

  2. そして敵軍の初手で自軍の未行動ユニットが撃破されると、残りの手番はこうなる




    3
    4
    5
    6
    7
    8
    Bm
    An
    Bm
    Bm
    Bm
    Bm

3) 自軍2手目以降で未行動の敵軍ユニットを減らした場合
まず重要なのが、敵軍は初手の時点でどの手番でどのユニットを動かすか全て決定しているという事。






1
2
3
4
5
6
7
8
9
A1
B1
B2
A2
B3
B4
A3
B5
B6


このように手番が分配されたとする。
ここでA2の手番でB4に行動予定のユニットを撃破した場合、
画面右上の行動順序表示には変化がなく、B3,B4と敵の手番が2回続けてあるかのように表示されているが、
B4に行動予定のユニットが既にいないため手番がスキップされB3の後にはすぐにA3の手番が回って来る。

つまり、敵ユニットの行動順を把握する事が出来れば、次に行動する敵ユニットを撃破していく事で敵に手番を回さず自軍ユニットを連続で動かし続ける事も可能である。

4)自軍に未行動のユニットが増えた場合
この場合は単純にターンの一番最後に自軍の手番が追加される。

 

さらなる深淵

比の値がきれいに割り切れない数字(4:9、17:5など)になる場合は、完全に均等に割り振るのは無理なので、手番の頻度には多少ばらつきが生じる。
が、詳しい仕様は不明。

 

蛇足

「同時」ターン制という名称は、直感的に誤解を与えると思う。
筆者は初めて聞いたとき、ヌイーゼンのようなシステムを連想しました。
2chスレでときどき呼ばれる、「混合ターン制」はなかなか良いかもしれない。


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Last-modified: 2009-03-14 (土) 15:02:56 (5523d)