undercords


2010/12/23/(Thu)12:56 
今日続き書いちゃいたかったんだけど時間が足りなかったよー!
明日の朝書きに来たいです! 遅くなっちゃってごめんなさいなんですが、いただいたコメントのお返事もその時に一緒で。

ジャスト迷宮の季節に突入してすごくにやにやします
今日がなんの日?リズ先生とリスと戯れる日? その辺の記憶がとても曖昧である

2010/12/20/(Mon)08:31 
※ほとんど一発書き日記で九弁小話2・15話目

[8/22 05:20am ]


「…様、お客様」
 聞き覚えのない人間のそんな声と、腕が揺れる感触で、意識がぼんやりと浮かび上がった。後は、反射的に九郎は跳ね起きる。
「何事だ!?」
「うわっ」
「!」
 九郎を起こした人物と頭がぶつかりそうになったみたいで、相手が驚き飛びのいた。だが、彼のそんな一連の動作が、あまりにも間が抜けていたので、九郎は状況をすみやかに思い出すことができた。
「お、お客様、朝です」
 そう、ここは京ではなく、望美たちの世界だった。そして外を見るまでもなく、さっきまでのうっすらとしたものではなく、空の上までしっかりと、闇が拭われていた。朝だ。
 けれどそこから先の状況が九郎に掴めない。ええと、確か九郎と弁慶はここで夜が明けるのを待っていて、無事に朝が来たから、九郎も満を持して意識を落した、ような気がしたのだけど。
 ……いや、そうだったか?
「すまない、よく分からないんだが、朝だから、起こしてくれるものなのか?」
 とりあえず今は眠い、とううのが九郎の、無意識に出てきた本音だった、ようだ。俺も随分呑気になった。これくらいの徹夜昔は平気というか、常識で嗜みだったのに。などと思いつつ目をごしごしとこすりながら店員に聞くと、何故か彼は過剰に怯えながらおずおずと言った。
「いえ、もう閉店なんです」
「閉店? ここは夜も朝も終わらないファミレスという店ではないのか?」
「そういう店舗もありますが、当店は朝5時までの営業となっておりますので…」
 言われ、九郎はぼんやりと腕時計を見た。5時23分。とうに時間がすぎているではないか! よく見れば客ももう他にはいなかった。これは自分たちも直ぐにでも出なければ!と、弁慶を起こそうと九郎は彼に振り返った、が、
「そうでしたか……すみません、僕の調査不足でした。お手数かけてしまいましたね」
いつの間にか起きていたらしい。立ちあがっててきぱきと喋る彼に、何故か店員がほっとした顔をした。
「お前いつの間に」
「君があれほど騒ぎたてて眠っていられるほど、僕もまだ衰えてはいないですよ」
 そして店員にまるで何事もなかったかのような颯爽とした笑顔を向けた。
「すみません、九郎が怖がらせてしまったみたいで。ですがけして悪気があったわけではないので、どうか忘れてください。……さあ九郎、帰りましょう」
 頬にべったりと赤い跡がついていたけど。


 外へ出ると早朝だというのに既に空気が暑かった。
「そうだった、今は夏だった」
「でも、もう8月も終わりに近いからかな、風が涼しいですね」
「ああ、気持ちいい」
 店の前で、息を吸い、体を伸ばす。太陽が街並みの向こうから頭をのぞかせたせいもあるだろう、少しずつ目が覚めてきた。
「さて、帰りましょうか」
 弁慶の言葉に、九郎も頷く。けれど、
「ああ……って、そういえば」
「そういえば、ここ、どこなんですかね?」
 そうだった。昨日は道に迷って闇雲に歩いた挙句、この店へ辿りついたんだった。伊豆と鎌倉の間なのだろう、ということ以外さっぱりと分からない。あたりを見回してみてもやっぱり分からない。
「うーん、どうしたものか」
 顎に指あて思い悩み始めた弁慶をよそに、九郎はポケットから携帯電話を取り出した。そして履歴の一番上にある番号にかける。
「九郎?」
 ぷるるるる、という音は10回ほどなっただろうか、暫くかかって、ようやく相手が出た。
「将臣か? 俺だ。すまな」
『お前、今、何時だと思ってるんだ!!!』
 その怒鳴り声たるや電話の持ち主ではない弁慶にまでゆうに届くほどだった。



季節感とか全く気にしない方だけど、前回の話書いた時はさすがに夏祭りの話書いた30分後に雪かきしてる現実に色々なんていうか……世知辛くなった

遅くなってしまいましたがコメントにお返事です。
16日の夜の(返信不要でくださった)方
 弁慶殿っていう九郎!弁慶殿!九郎の声で弁慶殿!!! すみません、さらっと書いてくださった一言がとんでもなく萌えで萌えで仕方がなかったのでつい食いついてしまいました。そもそも私、お恥ずかしいことに萌え修行が足りなくて、弁慶が九郎の声がするって反応しちゃうってだけで、萌えすぎる〜!!って床をごろごろしちゃったんですが、更に、そうですよね勝真だと似たような声(笑) な上に口調もそこそこ近いだろうと思われる、のに、ちょっとよそよそしい、んですよね。これは弁慶そわそわしますよね。とてもむずむずだと思います!! というか私もむずむずしますもどかしい!(笑) 弁慶さんには是非、再会前だと多少は勝真の向こうに九郎を思い出して心配とかもするのかもしでない…けど、再会したら思う存分口調の違いを楽しんで欲しいです!! 先日に引き続き夢浮橋の素敵な楽しみ方をありがとうございました。目を丸くして驚く→にっこり笑う、の立ち絵がバッチリ浮かんでしまいました。楽しかったです!
 それと日記の話にも感想ありがとうございます〜! 多少変なことしたくらいでは九郎は弁慶に冷めない……そもそも五条ってどっちもちょっとずれてるような気がするので、あんまりそういう細かいこと気にしなさそう、っていうか気付かないんじゃと勝手に思い込んでます。


拍手もありがとうございました!!

2010/12/17/(Fri)07:26 
※ほとんど一発書き日記で九弁小話2・14話目

[-/-- --:--]

 「ああ、九郎、探しましたよ」
 声がして、振り向くと、弁慶がゆったりと微笑んで、こちらに歩み寄ってくるところだった。
「弁慶」
 長い髪が揺れる。その明るい色調に、彼の笑顔に濃紺を基とした色の浴衣が思いのほか似合っていた。
「どうしました?」
「……最初に湯帷子で出歩くと聞いた時は常識を疑ったものだが」
「ええ、あの時はさすがの僕も驚きましたが、実際にこうして混ぎれこんでしまうと、気にならないものですね……はい、君の分」
 こっちの心を知ってか知らずか、弁慶はにこりと、いちご飴、とかいう買ってきた食べ物を差し出した。うまく言葉を言いだせないまま九郎がそれを受け取ると、まるで今まで待ちかまえていたんですよ、とでも言わんばかりに、弁慶は彼の分である杏のものを少しだけかじった。
「ん、甘いですね」
 屋台の提灯の赤色に照らされてほんのり赤にきらめく透明な飴。九郎も味見をしたくなって、口を開く、けれど途端、弁慶が促した。
「少し歩きましょうか」
 食べはぐる形になってしまって、お前ばかりずるい、と、言いたくなったが、でも実際、往来の真中、邪魔になる位置に二人はいたから、
「……そうだな」
と、素直に頷くと、弁慶は歩き出した。九郎はその少し後をついていく。
 人ごみの宵闇の中、はぐれぬようにと少し前に視線は向かう。すると丁度、鈍い黄金の髪の向こうにちらちらと、弁慶のうなじが見え隠れするのが映った。きちんと整えられた襟元の紺色も相俟って、それは妙に白く見えて、ついでに鎖骨までもが自然にのぞけてしまう位置にいるものだから、いつしか前方の人垣よりもそちらに気持ちを奪われていた。
 ので、ふいに弁慶が立ち止まった折に、九郎を不思議そうに見上げたのも無理はない、と、言わざるを得なかった。
「このあたりでいいですかね……九郎?」
「あっ、ああ、いや、な、なんでもない!」
 見つめられ、ただでさえ熱を帯びていた頬がもっと熱くなるのを九郎は自覚した。そしてもちろん、ただでさえ暗くはない祭の夜で……否、そもそも真の闇の中でも、このそういうことには察しのいい弁慶だ、見抜かれない筈がない。案の定、彼は意地悪に口元を歪める。
「ふふっ、どうしたんですか?」
「うっうるさい!」
 九郎はただ誤魔化すように言うしかできなかった。本当はぷい、と顔をそむけてしまいたかった。けれどそれより先に、弁慶が近づいて、
「だけど、君こそ浴衣がよく似合っていますよ、九郎」
などと囁くから、九郎はますます顔を赤らた。
「……馬鹿」
 精一杯の反論だった。けれどそれは歓声にかき消された。なにが、と意識するより先に、弁慶の頬に白い光が落ちる。彼の目が空へ向く。
「はじまりましたね」
 その言葉がまるで合図になったかのように、一気に、数え切れぬほどたくさんの花火が打ち上げられて空を埋め尽くす。翻る色彩。まるでさっきまでとは別の空間、時間。九郎も弁慶にならって見上げた。そのとき、ふいに九郎の指先が柔らかい布に触れた。弁慶の浴衣の袖だった。ちらり、と見るも、そこから先に延びているはずの彼の指先は見えない。まるで死角みたいだ。九郎はひっそりと彼の指先に自分の指を絡めた。



いちご飴は全国的にある食べ物ではないんだよね。割りばしの差してあるいちごが水飴でコーティングされてる食べ物。関東で言うところのそれこそ杏飴?の最中抜き版かな。名前が好きなので出しちゃったけど私もまだ食べたことない

2010/12/15/(Wed)20:00 
 ちょっと見たいイベントがあって迷宮起動したら色々要らないものまでついつい見てしまいました。よくあるよくある。久しぶりに見た九郎可愛かったです九郎可愛いよー!延々可愛い可愛い言いながらにやにや見てしまいました。可愛いよう。可愛いから、ちょっと終盤の台詞残らず弁慶に言ってやってくれないだろうか。それを素直に聞いたら弁慶じゃないと思うんだけど、しつこく言ってくれて構わないんだ。九郎さんならできます!
 弁慶の台詞は別に九郎とかヒノエに言って!とかそんなには思わないんだけどな。それは多分弁慶って奴が九郎とヒノエと望美さんその他で明確に態度が違ってて、かつ、そういうこと九郎とかヒノエに言う弁慶が私が好きだからなんだろうなあ。


 次の更新は書きたかったしネタ振ってもらったしで忘年会2010かな〜って思ってたんですが、構想をちょっと広げすぎちゃって、とてもじゃないけど年内に書ききれるわけがないことに気が付いてしまったので、すみません、今回は書くのをやめることにしました。すっごく風呂敷を広げたくなってしまったんだ。ちょっとそれ今書くわけにはいかないので……エイプリルフールの悪ふざけとか、そういうタイミングでリベンジを狙っておきます。多分私しか楽しくない話、っていうか、設定なんだけど、どうしてももう少し寝かせてみたくなった。すみませんごめんなさい。でも振ってくださってほんとにありがとうございました!!
 時間……はあるんだけど集中力と気力がないから書きたい話が溜まってゆくよ。でも2カ月近く(私にとっては)イレギュラーな生活してたから、元々どんなサイクルで生きてたか思い出せなくて色々すごく滞ってる。というか全面的に寝ぼけてる。とりあえず日記のあれ仕上げちゃえばどうにかなるかな! ……とはいえ、日記小話もまた次の、丁度日記で書くのにいい話を思いつくだけ思いちゃったんだけど……色んな意味で今の私で書けるかちょっと疑問です。迷走中。


拍手コメントにお返事です。ありがとうございます〜!
14日の夜の方
 弁慶に同情(笑)、ありがとうございます〜! コメントいただいてつい、私も自分の人生を振り返ってしまったんですが、22と25の差は激しいですよね!しかも若者には分かってもらえないんですよね!! 意図して書いたわけじゃなかったんですが、実際弁慶はそういうことを、いい方にも悪い方にも気にしてそうな気がします弁慶だし、と、思ってしまいました。今回は悔しがってるけど、他の時にも九郎てば若いですねふふふとか、九郎より年上でよかったとか色々場面場面で考えてそうな気がします。九郎は九郎で年の差なんて大したことないだろ、弁慶は弁慶じゃないかって思ってたら可愛いな嬉しいなととてもよく思います!
 夢浮橋の話も……そっか! 望美もだけど、九郎も歴代の地朱雀たちに会うんですよね! 全く気付いてなかったです。そういう楽しみ方もあったんですねあのゲーム!迂闊でした。
 可愛くて健気な弁慶も大好きなので、彰紋くんたちに出会って、昔のお前を思い出すな、って懐かしんじゃう九郎もいいな〜弁慶そんなこと言われたらどうするのかな〜比叡のイベントみたいに昔の話は恥ずかしいとか言っちゃうのかな!とかにやっとしちゃったんですが、そうですね、この話の九弁に関しては、天界に拉致られても、九郎は昔を懐かしむことはできないかもしれないです(笑) でも見た目は単純に似てるから、ちょっと似てるな〜って九郎がどぎまぎしちゃったら可愛いです。あと地朱雀が集まってるのを見てちょっと萌え!とか思ってたら更に嬉しいです!! 逆に弁慶は九郎と地青龍が集まってるのを見て九郎はどこへいっても九郎ですね年下の天真くんのがしっかりしてますねふふふって生温かく見てそうだな〜とか思っちゃってすごく楽しくなってしまいました。いろいろ楽しいコメントありがとうございました〜!!




15日になった頃の方
あれっ、ぼんやりしてるのになんか殺気もたってる、って現象、同時発生しないですか!? すごく自分の話なんですが、眠すぎる時って頭回ってない(通常比)上に、眠すぎるので不機嫌オーラ全開、ってよくやってるので、みんなあるよね!って思ってました。あれっ!?(笑)
 あ、九郎もさすがに弁慶が機嫌悪い気配くらいは読みとれたみたいです。御曹司的な云々じゃなくて、ただの愛の力とかそんなんかもしれないですが、どっちにしても見直していただけてよかったです(笑) 楽しい感想ありがとうございます。
 そしてなにより送っていただいたものですが、ありがとうございました!!!!!



15日の夕方の方
 楽しく読んでくださってありがとうございます〜!! 「萌えを持て余す」は元々友達の発言で、あまりにもツボだったので私も使っちゃった言葉だったんですが、ややや九弁って萌えすぎですよね。持て余しますよね! 一回考え始めちゃうとにやにやが止まらなくて困ります。だいたい萌えすぎる九郎と弁慶と九弁が悪いので仕方ないですが!
 今書いてる話は、最初からくだらない九弁書きたいな〜と思って書き始めたものの、書いてみたらほんとにくだらなさすぎて、これ大丈夫なの!?とたまに心配になる上に、恋人なんだか友達なんだかよくわからない……のが多分九弁のいいところのひとつだとは思うんですけど、でも平気かなとか思ったりしちゃってるので、覗き見気分なんて素敵な感想言っていただけて、嬉しかったです〜!
 弁慶さんの寝顔の話は、いつも笑顔を絶やさないガードの固い弁慶がそういうところ迂闊だったら萌えすぎるという私の願望だったんですが、実際に除き見したら多分九郎じゃなくて本人に仕返しされそうな気もします(笑) 可愛いってお言葉もありがとうございました。残りもうちょっとですが、また読んでいただけたら嬉しいです。私も頑張って書きます!


拍手もありがとうございました。
次話は、短いんだけど雑に書きにくい話なので、少し空くかもしれません。金曜日か土曜日にはきっと。