undercords


2010/11/24/(Wed)06:46 
やらなきゃなこと山積みで目が回り中
とりあえずなんか4年前とか3年前に書いた文章見てるんだけど……同一人物が書いたものとは……

2010/11/22/(Mon)07:58 
※ほとんど一発書き日記で九弁小話2・6話目

[8/22 00:10am ]

 弁慶がすっかりと食べ終わってしまった頃に、九郎の注文した夜食がやってきた。
「……これはまた、大層なものを選びましたね」
九郎の前にどん、と置かれたのは天ぷら(ざる)蕎麦セットだった。
「長期戦になるんだろう?」
「確かに、そうですが」
 始発が動くまでここにいることになる九郎たちは、最低でもあと5時間は起きていなければならないだろう。だったらこれくらい食べても平気な筈だ、と、九郎は思った。それに、蕎麦なら夜中にも食べやすくていいと思ったのだ。
「いただきます」
 つゆに薬味を入れて、さっそくずるずると食べ始めた。やっぱり蕎麦を選んだのは正解だった。店内はエアコンが効いていてかなり快適だったけど昼間や花火大会の直前くらいまでは相当暑かったし、なんだかんだ、散々歩き回っていたので疲れていたらしい九郎からすれば、すんなり食べられて、美味しいと思えた。
 弁慶はそんな九郎を、なんだかとても物欲しそうに見ていた。
「おいしそうですね、ふふ、よかったですね九郎。羨ましいな」
「……さっき食べたばかりだろう」
「あれはあれ、これはこれ、ですよ」
「あ!」
 そして九郎が蕎麦をすすっている隙を見て、さっと海老天を、よりにもよってフォークでつきさしてかっさらった。
「お前!」
「ほひしほうだったので」
「食べながら喋るな!」
 口端から海老の尾をはみ出させたまま弁慶は言う。それは随分と無邪気な様に見えた、ちょっと可愛い、とも思ったが、なんとなくそれで騙されたら負けなような気がしたので九郎は引かない。
「……俺にはくれなかったくせに」
 けれど弁慶も……あっという間に海老天を胃袋に流し込んで、更ににこにこと返した。
「僕は君に、ちゃんと差し出したでしょう? 食べなかったのは君ですよ」
「あっ、あれは!」
 言われてみれば、確かに弁慶は九郎に分けてくれようとした。だけどあんな風に食べさせてもらう形になるのは……家の中だったらいいのかも、しれない、けどここではかなり恥ずかしい。しかも、弁慶のことだ、九郎が食べられないのまでお見通しでやっていたに違いないんだ。
 と、そこまで考えて、九郎はいい事を思いついた。
 だったら同じことをやってやればいいじゃないか。
 ということで、九郎は茄子の天ぷらを箸で掴んで、弁慶の前に差し出した。
 弁慶は少し目を丸くした。これでどうだ、と思ったけれど、そんなのは束の間だった。彼は九郎の方へずい、と顔を近づけ、かすかに目を伏せ唇を開き、
ぱくり、と、なんの戸惑いもなく食らいついた。
 むしろ九郎の方がぎょっとして若干後ずさってしまった。
「まさか、君が一番好きな茄子の天ぷらを僕にくれるなんて。嬉しいな」
「ぐむむむ」
 麗らかに告げる弁慶に対し、九郎は眉を顰め悔しがるしかなかった。



労働の報酬で源氏パイひとふくろもらった久しぶりに食べた美味しいよ美味しい
拍手ありがとうございます〜!

2010/11/21/(Sun)11:43 
※ほとんど一発書き日記で九弁小話2・5話目(4話目はこれ

[ 8/21 20:50pm ]
 先程までの艶やかさとは裏腹に、ゆっくりとひとつ、ふたつ、そしてもうひつと、空に閃光の花が開き、遅れて低い音が二人の元へしっかりと届いたきり、ついに空は沈黙した。
 残るはいつも通りの星空ばかり。
 かわりにざわめきがあたりを占めた。これで終了しました、というアナウンスが入ったら今度は一斉に観客が動き出し、ますます賑やかになった。さっきまでの光景は幻だったかのような喧騒。空すらも、既にただ夏の星座が瞬いているいつもの姿だ、それでも二人は動けずに、ただ天を見上げていた。
「終わりましたね」
「ああ」
 少なくとも、彼らの中ではさっきまでのにぎやかな共演は心にしっかりと残っていた。思い描く事ができた。

 花火。二人にとってそれは、景時が熊野で見せてくれた、望美が花火と呼んだ錬金術でしかなかった。
 けれど、実物は二人の想像をはるかに超えるものだった。はじめはぽつり、ぽつりと空高くに打ち上げられたその花は、いつしか数を増し、気付けば空を埋め尽くすほどだった。
 色も形も様々で、二人は魅了された。最初こそ、はじまった、とか、綺麗だな、とか言葉を交わしていたというのに、いつしか二人とも時を忘れ、圧倒され、ただただ空を見上げていた。
 だからこうしてすべてが終わり人々が歩き始めた今も、二人はまだ動けなかった。隣合わせに空を見て、いつしか手を繋いでいた。
 さっきまで溢れるほどにいた観客は、あっという間に、まるで先程まで上がっていた花火のように、あっという間にいなくなった。静かになったところで、二人は浜辺に腰を下ろした。
 夜も更けた、夏も盛りは通り過ぎた、頬を撫でる海風はほんの少し冷たくて、静かな波音も相俟って、なんだか、ずいぶんとはやい秋を感じさせるようで、なんともなく、二人は更に身を寄せて海の方を眺めていた。とはいえあたりは既に闇、最早波が打ち寄せる様は、遠くの街明かりがきらきらと波しぶきを浮かび上がらせる程度にしか見えない。それどころか、こんなに近くにいるというのに互いの表情さえも鮮明ではなかった。
 それでも、なんとなく、相手が何を考えているのかは分かるような気がしていた。きっと自分と同じような事を考えているのだろうと思ったからだ。薄闇の中、瞳を見つめながら、唇を重ねた。ふわふわと、触れるだけの接吻を繰り返していたけれど、ふいに九郎が言った。
「そういえば……前にもここで海を見ていたことがあった気がする」
「向こうで、ですか?」
「ああ」
「君と、ここで? ……ああ、あの時かな、鎌倉へ来て直ぐの頃の」
「……兄上からの最初の沙汰の帰り道だったな」
 九郎の言葉に、少しずつ記憶は鮮明になってゆく。あれはたしか寒い季節だったし、今のように穏やかな気持ちで見ていたわけでもなかったから、すぐに思い出せはしなかったけれど。
「不思議なものですね。全然違う世界なのに、こういうことがあると、やはりリンクしているのでしょうね、と、思わされます」
 にこりと微笑み告げると、九郎はほんの少し苦い顔をした。そのまま水平線へと視線を戻した。声をかけようか、と弁慶はいくらか迷った。けれどそうしているうちに、少しずつ、強張った九郎の気配が緩んでゆく。負の感情が顔からも溶け落ちてゆく。
 結局、束の間だった。彼はぎゅっと弁慶の手を握り直して、
「帰るか」
と、目を細めて言った。



結局予定していた土曜日には書けなかったんですが(本当にごめんなさい)、突然時間が空いた……のか分かんないけど、とりあえず今は時間があるので、ちょっと遅れたけど書いてみた
ちなみに多分やってる仕事?の第一弾が少なくとも今日で終わるっぽい!
達成感でいっぱいです。まだまだやることあるけど。

拍手も連日ありがとうございます〜!

2010/11/18/(Thu)17:24 
今行ってる仕事……っていうかボランティア???みたいなことの、第一弾の目途がようやくたったよー
もうちょいかかるけど、もうちょいで終わるってのが分かっただけでとりあえず幸せ
すぐにまた別の作業がはじまるんだけど、そっちは事務仕事系だから少なくとも今のように家に帰ってきたあとに屍になってることもないだろう
別にそんなに疲れてることしてるわけじゃないんだけど、気合いと根性がない人間だから、元々乏しすぎる会話スキルがいよいよぶっ壊れちゃってて日常会話も怪しい状態だったのが困るんだ。ただでさえ日本語破たんしてるのにー。喋れん。

明日ちょっと時間ができるはずなので、いい加減日記小話再開したいです。土曜日の朝までにが目標。もしそこに間にあってなかったらまた一週間くらい先延ばしになると思われます。拍手くださった方もありがとうございます、いつも嬉しいです。

作業中はここ数日はずっと九郎の事を考えてました(日記で細々書いてるあれとは関係なく) 九郎ってなんで弁慶が好きなんだろうって久しぶりに気になって気になって。九弁的に、ってのもあるけど、そもそも友達としてってのも含めて。ゲームをやってると、九郎はどう見ても弁慶が大好きにしか見えないよねって勿論私は思いこんでる訳だけど、九郎は弁慶の何がそんなに好きなんだ。たまに、衝動的にそういう理由が欲しくなる。私自身、普段は適当すぎな性格なんだけど、話書いてる時にはそういう理屈っぽいことがたまに気になりすぎてしまうことがある。ごめんたまにじゃないかもだから私の話は無駄に長いんだ知ってるよ。で、昔、私のBL師匠みたいな人が、好きになるのに理由なんて要らないんだよ!ってさらっと言ってて、そうだよね!!!目から鱗が落っこちまくった事があって、最近はあんまりそんなにそこまできっちろは気にしなくなってたんだけど、それでも九郎には弁慶を選んだ明確な理由が多分あいつあるんじゃないかなって、最低でも友情方面に関しては思うんだ。恋愛方面でも欲しいけど。だってなんで二人で仲良く平泉まで行っちゃったんだよう。弁慶が勝手についていったのでも可愛いけど、超可愛いけど、ものすごい可愛いけど、九郎の側だってなにかきっかけがあったほうが楽しいじゃない、というか、今の私が欲しがってるだけだけど。
と同時に、理由とかきっかけとかもないくらいちょっとずつ弁慶の事が好きになる(この場合は恋愛的な意味で)九郎の話とかもいいなーって妄想しすぎるとまたにやにやしちゃうからぼんやり思ったりする。絶対書けないって分かってて考えてるから闇雲に楽しい。ていうか、まともなことを考える余力があったらもっと色々できることがある。