undercords


2013/01/15/(Tue)20:33 
というわけで一気見した大河ラストの方(頼朝挙兵・富士川・幻の都・双六回・最終回と総集編2部3部一気見した)の感想のようなもの

(1/4)

 楽しかったです。けど、楽しかったから最後の方、正直不満だった!
 説明不足すぎだったと思います。一年通じて何度も書いちゃったんだけど……いや大河って事前知識持ってみるべきものなのかもしれないけれど、結局最後まで説明不足!って思いながら見ちゃったよ。
 だって最後まで見て、ああすごかったんだってしみじみ思ったことのひとつに、この大河、結構複雑な時代情勢で、相当複雑な人間関係だったと思うのに、でもそこは見てるうちにちゃんと把握できちゃったところだと思うのね。最初のころは朝廷パートより源平パート増やそうぜ!って思ってたけど、でも王家の愛憎をやってくれたお陰で保元平治とかすごくすんなり見れたし、登場人物のみんなにも愛着持てたし。でもだからこそ、もうちょい時代背景とか専門用語(特に官位とか役職)の解説をつけてくれればよかったのにって気がしちゃうわけで。ナレーションだけでいいのに。
 って特に思ったのが最序盤と、頼朝様挙兵した後の戦況関連だった。だってあんなにへたれてて政子ちゃんに明日へ連れてってくれ(とかなんとか)言っちゃった頼朝様(ちなみにその台詞大好き)が、挙兵したのまではいいんだけど、なんでいきなり300人から25000人になるんだよー。いくらみんな平家に反感持ってて頼朝様も源氏の魂持ち直したからってのは分かるけど急展開すぎだよー。上総なんとかさんに毅然としたとことかも強さ溢れてて変わりすぎだよー。それまで散々頼朝様の立ち直りに時間裂いてきたんだからもうちょい解説か段階が欲しかった。岡田くんの頼朝様好きだったんだけど覚醒後はもう気持ち貫禄欲しかったっていうか。この辺は一気見しちゃったせいってのもあるような気がするけれど、でも以仁王とか友切パワーで片づけて欲しくはなかった頼朝様だった。
 それよりも最終回がやっぱり気になったです。主人公がいなくなったからっていったっていくらなんでも壇ノ浦まで急展開すぎだよー。歴史に疎い視聴者だってさすがに平家が都落ちして壇ノ浦で沈んだーって話は知ってるけどだからって一年平家を追いかけてきた結果があれだけ(いきなり都落ちしていきなり壇ノ浦で追いつめられてるっぽかった)ってのは正直ショックだったよ。富士川ではぼろ負けしたけど重衡さんが南都焼き打ちとかしてなんか盛り返せるかも!?って空気出てたじゃん。予算とか色々あるからさ、一ノ谷の合戦見たいとか宇治川倶梨伽羅も見たいとか見たいけど贅沢はいわないけどだからさらっと喋ってくれればそれでよかったのに。源氏に縁の者が挙兵して平家を追いつめ追い出して更に我が弟九郎義経が一ノ谷壇ノ浦と勝ち進んでいった程度でもよかったのに! 放り投げられた感が半端無かったです。もう。一番最後の後白河院は私との双六は好かないの話も、あれは征夷大将軍になったよって話ってことでよかったんだねって今日ぐぐって把握したけど全然分からなかったよだから視聴者ってそのレベルなんだって!

2013/01/15/(Tue)20:24 
(2/4)

 でも清盛さんはよかった。というか、正直自分がこんなに清盛さんが大好きになるとは思わなかったよ。この土壇場で白拍子さんが出てきた時は頭にはてなマーク出っぱなしになっちゃったけど、そこからの仏御前を殺せ!って言った時の演出ははっとしたし、そこからの眺めの回で暗転して終わったのが本当にまっくらだったってつながりは意外だったし、あそこで素直にまっくらだって嘆いちゃう清盛が好きだ。野望も復讐も弔いも全部抱えてわけわからなくなってる清盛さまが大好きだ。剣が錆びてる演出もベタだけど好きだった。ちゃんと自分で錆びとりしてるのも、その姿もすっごいかわいかった。清盛入道さまはキレると面倒だし傍若無人だけどご機嫌で穏やかな時があまりにも可愛くて。小躍り入道さまが好きです。やっぱり2部が一番熱かったと思うのだけれど3部こそ平清盛物語だった気がしちゃってる。総集編見て改めて思ったんだけど、清盛伯父上の栄枯盛衰と心境の変化にどっぷり引きこまれた数か月だったよ。元々3部が楽しみだったのもあるかもしれない。都づくりが見たかったんだ。だからその辺が…だいたい福原で喋ってるだけで終わっちゃったのは残念だったな予算。
 このラスト5回でいちばん印象的だったのが、還都しろしろしろと清盛の都が幻になろうとしているその時に、頼朝がきらきらと義経たちと自分の都話してる場面だった。あれすごく悔しかった!清盛だってあんなに頑張ったのに!あんなにずっと夢見てたのに!!って完全に感情移入してちゃってた。死にたくないとか私まで思っちゃったよ。見ながら清盛はなんで失敗したんだろうってずっと考えてたんだけど、一緒に福原遷都しようぜ!って仲間がいなくなっちゃったからだったんだな……。
 九郎と弁慶と頼朝兄上が三人で図面広げてるのは不覚にも可愛いと思っちゃったけどね。
 義経さんと弁慶さんは、都合いい時だけ九弁!って言ってはしゃいでみたけど結局私の中では別人だった特に義経さん。天然入ってるか怒りっぽいかじゃないと九郎認識できないようだ(笑) 弁慶が頼朝さまに昔話する話はなんか色々つっこみたくなったけどこの大河の兄弟だと可愛いからいいんじゃないかな。ていうか、義経出すぎじゃないのって最初は思ってたんだけどあんまりにもこの主従可愛すぎだから最終的に細かい事どうでもよくなってた(笑)遙かの事も忘れてたよ。
そうそう、総集編で五条大橋の戦い改めて見たんだけどあれなのね、弁慶の脛打ってやっつけてたんだね。しゅって軽くしゃがんでのしてた牛若の平静さが可愛すぎっていうか平泉での鎌倉行きたい!時のウイリアムテルごっこもどきもかわいすぎ。義経クールだったなあ。九郎のイメージしかない私にとってはすさまじく新鮮だよ!……冷静になれば案外天然入ってる気もするけど(笑)、この義経と兄上その他で壇ノ浦後見てみたい。
 にしても義経さんて、常盤御前にも止められて御館にも止められて遙か3だと弁慶にも止められて、なのに兄上のお味方して殺されちゃったんだね。ってその辺はドラマの話とはいえ、なんで源氏ってこんなにドラマティカルなんだ。そりゃ現代まで語り継がれちゃうよ。義経さんが好きになりそうじゃないか。そしてそれでも言う事きかない義経可愛いっていうか、このドラマの主従は常時二人きりすぎて可愛い二人の世界に弱いよ弱すぎるからその辺は素直に遙か九弁に萌えを変換しておく。
 余談だけど、弁慶が立ち往生する場面で雪が無いのがなんとなく不思議だった(笑)

 挙兵してから特に、頼朝様はそんなに前面に清盛リスペクトを押し出さなくてもよかったんじゃないかなって気がしちゃった。好きすぎて私が後ずさった。本人が心の中で大好きなのはどうでもいいんだけどいちいち周りにその話をしちゃうのは。でもこの話だと別に父上も清盛死ね!!とか思って平治の戦をやったわけじゃないし直接の死因でもないし義朝父上大好きってわけでもなかった頼朝からすればこれくらいなのかな。でも由良ちゃん教育どこ行ったってつい思ってしまうよ。
由良ちゃんといえば頼朝を義朝さんが為義さんたち処刑するところへ連れてった時にこれが義経を打つ時になにかしら出てくるのかなって思っててそんな時間はさっぱりなかったわけだけれどでもなんとなくうまくいえないけどあれが生きてたのかもって思ったは思った。
 実際、やっぱり清盛ってすごかったって思ったけどね。だから第三部が見たかったんだけど、清盛(とかみんなの抱いた夢)って壮大っていうか、きらきらしてて綺麗で羨ましい。でも清盛だけじゃ足りなかったんだね。頼朝っていうもう一人の奇才が現れて武士の世ってのが出来たんだねえ。忠盛さんも常識から離れてたとは思うけど。

2013/01/15/(Tue)20:14 
(3/4)

 双六回は、最初はなんか、清盛が勝つのもしっくりこなかったし、「武士の世が来ますから」っていうのも腑に落ちなかった、ただごっしーと最後に語らってくれたのは嬉しかった、って回だったんだけど、総集編で見直した時、やっぱりうまくいえないんだけどいい場面だったなって思えたよ。時代が変わるのを二人ともなんとなく、口になんてしたくないけど感じてたのかなって空気感が、(主に3部で)延々睨みあってた二人にぴったりでよかったなって。
 後白河院も素晴らしかったです。どの年代でもほんっとに…むかつくし(笑)、底が見えないし自重しないし、たまに改心した?って勘違いしちゃったこともあったし、そういうのがまさに大天狗だった。だってやだったもん。あんな人と関わりたくないもん絶対やだもん!

 で、さっきもちらっと書いたけれど、最終回が正直ちょっと期待はずれでした。ダイジェストっぷりもだけど、演出っていうか西行さんのイタコ状態でなんか笑えばいいのか泣けばいいのか分からなくなっちゃったみたいな。清盛の一言一言は感動だったのにー。覚えてないけど宗盛あたりに言った言葉がぐっときた。頼盛盛国時子は別格。でもあの形なら遺言とか無くても良かったんじゃってのが本音です。一人一人名前呼んでくれたのはすごく嬉しかったんだけどね。
 福原の都がどうなったのかすごくすっごく知りたかったので、それに触れてくれたのは嬉しかった。そっか室町時代まで寝かせられちゃうんだ。
 最終回で一番好きだったのは頼盛でした。出だしすごくびっくりして本気でえっ!?ってなった。頼盛。頼盛って多分、ちょっと書き方が足りなかったらただの裏切りものだったんじゃないかなって思うの。それをあんな風に見せられたのはまさにこの大河ならではだと思うの。総集編見て更に胸熱だった。長いこと出てる人に私は弱いよ。てか、総集編の頼盛の若さにびっくりした。(総集編)1部見てなかったから特に。最終回更けてたから更に。頼盛ね、最終回の2話3話前で出番増えだした時には、若いよもう40とかじゃないの見えないよメイクさん!とかつっこんじゃってたんだけど、最終回で一気に老けるんだもんやだ卑怯だ。
 そして総集編!総集編普通に楽しく見ちゃったよ。みんな懐かしかったし。見てた時も思ったけど崇徳院の面白う生きたいって台詞が重い。見てた時はスルーしてたけど、ラストの方で連呼してた武士は勝たねばならぬっていうの義朝にも言ってたんだね保元の乱で。最終回見てからだとまた違う風に聞こえちゃうよ。清盛はずっと頑張って勝ち続けたし、でも遷都はできなかったし、頼朝も結局負けちゃうんだよね。やっぱり清盛さん好きだ!
 ていうかラストで1話のはじめの源氏陣営戻って清盛殿を悪く言うなみたいな事言う頼朝に泣いちゃったよ。重みが違う。ぜんっぜん違う。あの台詞インパクトがすごくて、ずっとそれ意識して見てたつもりだったのに、実際に最終回から繋げられちゃったらなんかもうほんとにすごい違った。救われた気がしたし皮肉だなあとも思ったし……なんだろね、毎度のように説明できないんだけどありがとう総集編です。
 あと総集編は、清盛が死にそうになってる場面と、頼朝が清盛の遺言聞く場面が交互に入ってた演出がすっごい好きでした。あれ本当に好き。頼朝好きとしてはたまらないです。そこからの1話冒頭の繋ぎとかほんと神だと頼朝好きとしては思いました。……平家の息子たちないがしろにしすぎだとは思うけどね!
 そしてその場面を見て更に、途中もっと頼朝は清盛に対しての好き好きオーラ抑えめのがよかったなって思っちゃいました。エア矢とか向けてたけどさ。てか、エア矢超懐かしかったです。

2013/01/15/(Tue)19:51 
(4/4)

 総じて悪い人!って人がいなかったドラマだった。群像劇って結構そういうものだったりするのでしょうか。でも悪人がいない物語って個人的にあまり好きじゃないんだけど、でもこのドラマは主人公といい、みんなが清濁併せ持ってたからかな、気にならなかったです。むしろ良かった。後白河院をあれいい人って言っていいのかは分からないけどごっしーはもうごっしー!てか、悪人印象だったらなりちゃんのが強いな。なりちゃん凄まじかったです。近衛帝長生きしてたらもっとずっと違ったんだろうな。って、大河ドラマとか見てる感じ歴史ってそんなんばっかですね。
 いい人印象が強かったのは信西と重盛なんだけど信西は清盛に神格化されてるだけで、改めて総集編見たらほぼ趣味の政治を行ってるだけの人だった。それがたまたま民の為に向いてたっていうか。いやそういう信西さんが好きです。信西は胡散臭くて(褒め言葉!)気付かなかったけど序盤とか特に行動が可愛かったな……清盛もびっくりのアグレッシブさだった。
 重盛は……一年見て、メインの清盛義朝後白河院頼朝以外で誰が好きだったかって言われればとりあえず重盛と為義さんなんだけど、総集編見てたら、若い頃の清盛が晩年の重盛と似たようなこと言ってて、なんだか感慨深かったです。なのに重盛があんなに不遇に見えたのはビジョンが足りなかったのかな。でも平家を繁栄させるだけならきっと、重盛にまかせておけば上手く行ったような気がする、と、最終回まで見てて思った。福原は作るにしてもそれだけに留めておけば。清盛も……子育てに失敗したって一言で片づけたくはないのだけれど、それにしたって重盛にくらい自分の夢を語って託してあげて欲しかったな。棟梁の器ではあったと思うんだ。だから協力すれば福原遷都もできたんじゃないかって思うんだって特にこのドラマの二人だと思っちゃうんだ。勿体ない!って。でもそれだと武士の世とか全然来なかったんだろうけどね。
 為義さんはほんとにだめだめなのも含めて為義さん。総集編見て改めて駄目っぷりを思い出した。ついでに義朝さんの乱暴者っぷりも思いだした(笑) それでも保元の乱の親子戦い場面は名場面です。保元の後も名場面です。源氏だったら平治の一騎打ちは言うまでも無い。やっぱりあれと頼朝の沙汰の場面は最高でした。総集編見れて良かったよ。
 あと景時さんしぶかったです。出番少なかったけど! 繰り返しになっちゃうけどあのクールな義経としぶすぎる景時さんの宇治川とか屋島とか平泉とか見たかったな。北条親子も好きだったから見たかったな。源氏組はみんな遙かの真逆と言っても差し支えないキャラでしたねというか、いや遙かが真逆なのか?それぞれどっちも可愛かった。
 ということで一年間色々書いちゃったけどすごく楽しかった。毎週楽しかった!またいつか未来の大河で(あるいは過去の大河で)別の角度から源平眺められるのが楽しみです。ありがとうございました。