2009/10/22/(木)
十六夜リプレイメモ 十六夜景時ルート(1)
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十六夜プレイメモ。 景時さんです。とても長くなったので半分に分けました。 今回はプレイメモっていうより源氏組ほんとたまらん!と語ってるだけです。感想文ですらない。 (景時さんを好きで書いてますが褒めてはないのでお好きな方はご注意な内容かもしれません)
平泉ルートの景時さんの行動に関して、実は今まで全く意味が分かってませんでした。ずっと、無印の時と同じように、朔ちゃんとお母様人質にとられて動けないから従ってるだけだと思ってました。 ので、どこかのサイトさんで「九郎と別の方向から望美を守ることにした景時さんの覚悟が〜」みたいな感想を目にして、はじめて「えっ、景時さんて望美の為に裏切ったの?」と気がつき(散々カラオケで九郎と景時さんのデュエットの曲歌ってたというのに) それ以降、改めて見に行くのをとても楽しみにしていました。 で、結果としては、実際そんな感じでした。平泉は攻める、その代わりに九郎と望美は見逃す、という約束の代わりに裏切ったようだ。 (何故なら鎌倉殿は九郎たちに興味がないから)(鎌倉殿の言う事なんて、プレイヤーとしては全く信用できないんですが、そういうことにしておくとする) で、神子たちと鉢合わないように調節して殺さないように頑張って裏切り→平泉でも見逃し→戦がはじまっても九郎たちが来たら泰衡様の首を取りに行く と、ある意味避けまわってくれていたらしい。 極端な話、泰衡様の首+平泉と望美を天秤にかけ、望美を選んだというわけだ。 身を呈して誰かを守るという行動。自然、比較として頭をよぎるのは、平泉のため鎌倉まで乗り込んだ九郎、怨霊を増やさないために裏切った弁慶、そして父を殺してまで平泉を守りたかった泰衡さまあたりだろうか。 けれど彼らと比べた時、どうしてだろう、景時さんにはどうも、手放しでかっこいい!と言いきれない自分がいる。 ……結論から書いてしまえば、景時さんは本当損なキャラクターだ。 賞賛できないと言ったけれど、景時さん自体は全く無能じゃない。だけど不幸にも、彼を縛る鎌倉殿は更に強大で、景時さんは大切な人を守るために自分を犠牲にするしか道を探せなかった。 現代風に言えば、ある程度信頼している上司に良心の呵責を起こすような仕事を押し付けられる感じだろうか。嫌だって言いたいけれど、大事な家族を養い守るために耐える。それって(寂しいけれど)よくある話に見える。犯罪するとかなら別だけど、景時さんは(あの社会では)残虐なことをしていたりしない。故に、私としたらむしろすんなり共感できる。 強いて言うなら戦うことを避けてしまったのが弱く見えるのかもしれない。でも十分頑張ったと言える。望美や朔を傷つけることを良しとできる人ではない。 だが、彼の場合、皮肉にも周りの八葉が更に凄いから、損をする羽目になる。将臣やヒノエ、譲も半端ないが、特に同じ源氏である九郎や弁慶が極端すぎる。 九郎は兄に追われても生き延びると望美に誓い、仲間を守るために剣を抜くと高らかに言い切り、あの国を戦火から救ってしまう。 もっと顕著なのが弁慶だ。そもそも、遙か3で裏切りといえば弁慶だ。けれど彼が裏切ったのは……自分で犯した罪を償うためなので、自分本位な行動とも言えるけど、その裏には京の人や平家の人の事まで考えた過程がある。その為に立ち止まることなく自分を犠牲にしてゆく……って書くと、景時さんとかぶってるんだけど、恐ろしいことに、望美や九郎など身内のことしかみてない景時さんに対して、弁慶は一般人たちのことまでよく見ている、という大きな違いがある。 神子も気高くまっすぐで強い。故に相対的に景時さんがへたれに見えてしまう。 でも、普通そこまでのことできるはずないじゃないか。 景時さんが言っている。オレは九郎とは違うから、戦いの中で策を思いつくことはできないんだよ、と。ありえないカリスマに対する一般人の本音。その通りなんだよね。九郎や弁慶みたいな無茶ができない景時さんはあまりにも等身大で(戦奉行としては超優秀だけど)それゆえにちょっと地味で、とても駄目っぽく、とても損している。 でもだからこそ物語に欠かせない人に見える。 ありがとう景時さん。7章最後の、九郎ルート側として会いに行くイベントの報われなさすぎる景時さん、凄く好きです。 だって結局九郎って景時さんが頑張って準備したことを全てぶち壊して駆け抜けてゆく。九郎ルートの九郎はかっこいい、だけど、この景時さんルートから見ると本当イラっとする。こんな人実際近くにいたら嫌だよ。悔しいなんてもんじゃないよ。どうするよ。それを代弁してくれて、切ないけど嬉しくて、でもやっぱり切ないな。三者三様の立ち位置。二対一の構図。どこかでも書いたけど、またいつか笑いあえたらいい。きっと前よりも仲良くなれるに違いない。
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