*Magical hand






「ねぇ…今度は内藤の全部を見せて?」

「………………………は?」

内藤は長い長い沈黙の後、目をぱちくりさせながら私を見上げる。

「私の全てを内藤に見てもらったから、今度は内藤の全てを見てみたい。」

「あの、いや……キモイだけだと思うけど」

「大丈夫だよ…内藤の体だもん。見せて?」

「……マジで?」

「うん、マジで」

「見たいの?」

「見たい」

内藤はその言葉を聞いて、暫く考えてから一つ息を吐くと、ゆっくりとトレーナーとTシャツを脱ぎ捨て、トランクス一枚残して私の前に立つ。

「あー…やっぱこの一枚だけは脱がない方がいいんじゃないかって思って。とりあえず残しとく」

頬を染めながらそう言ってくるから、何だかおかしくなってクスクスと笑っていると、ポンっと軽く頭を叩かれる。

「笑うなって」

「ぶふっ…ごめん。でも…内藤って結構綺麗に筋肉ついてるんだね。うわっ腹筋が割れかけてる!」

「須藤と一緒に腹筋やって、帰ってからもやってたからな…微妙に割れかけ」

「すごーい。肌もスベスベだね。ねぇ、殴ってみてもいい?」

「あのーさ、そういう時って触ってもいい?って聞くもんじゃない?のっけから殴ってもいい?かよ」

「いやぁ、これ見たら触るより殴りたくなったって言うか…」

「まぁいいけどさ。軽くだぞ?」

「おーけー。じゃぁ、本気で」

「って、おぃ!」

私はクスクスと笑いながら、ペチッと軽く拳を内藤のお腹に当てる。

うわー。すごい硬い…マジで本気で殴っても大丈夫だったかも?

なんて事を考えながら、どうしてもトランクスの盛り上がり具合が目に入って仕方がない。

「ねぇ…ここも触ってみてもいい?」

躊躇いがちにその部分を指差し、内藤を見上げる。

「え…ココ?いやぁー…それはちょっと」

「ダメ?」

「ダメっつぅか…触られると多分須藤の事押し倒す。今だってすんげぇ理性をフル活動させて我慢してっから…触られるとマズイ」

「それでも触ってみたいって言ったら怒る?」

「怒りはしないけど、知らないぞ?どうなっても」

「ん…内藤になら何されてもいい」

「お前…冗談でもそういう事言うなよ…マジで本気に取るぞ?」

「うん、いいよ」

「はぁ…じゃあちょっと待ってて。俺、こんな展開になるだなんて思ってなかったから用意なんてしてないんだよ」

「え、何を?」

「ゴム。そうなった場合必要だろ?多分兄ちゃんが持ってると思うから…ちょっと待ってて。探して…来る」

内藤はトレーナーのズボンだけ履くと部屋を出て行き、暫くしてから部屋に戻ってきた。

うわっ…ゴムだなんて。

そうなった場合ってそういう事だよね?なんか…今更ながらに緊張してきた。

って、言うか。よくよく考えてみたら、私ってばもう既にすっぽんぽんじゃない!!

うわー…何て大胆な事してるんだ、私。

一人頬を染めていると、戻ってきた内藤が、じゃあ脱ぐぞ?止めるなら今の内だからな。と、何度か私に確認を促す。

それでも見てみたいという興味本位の方が勝って私は何度も、うん。と頷いた。

内藤は大きくため息を吐き出してから、えいっと言わんばかりに勢いよくズボンと下着を一緒に脱ぎ捨てる。

途端に露になる内藤自身。

余りの驚愕な姿に私の目が点になる。

「え…こんなに大きいもの…なの?」

「大きいって言われても、標準サイズが分かんないし…」

「すごっ…あの…触ってみてもいい?」

「いい…けど!マジでどうなっても知らないからな?襲う自信はあっても、襲わない自信はないぞ?」

「ちょっとだけだから」

ちょっとだけ…あまりその言葉の意味が分からないけれど、私は恐る恐るツーっと指先で内藤のソレに触れてみる。

「んっ…」

内藤の口から漏れた声と、ビクンっとそれに反応して内藤自身が一つ脈を打つ。

今度は掌で優しく包み込みそっと手を動かしてみる。

「ぁっ…ぅっ」

手を動かす度に内藤の切なそうな声が頭上から聞こえてきて、自分の掌の中で更に大きさが増したような気がした。

「気持ち…いい?」

そう言って見上げた先の内藤の表情がすごく色っぽくて、トクトクっと心臓が高鳴ってくる。

「すげ…気持ちいい…も…無理…ごめん…理性崩壊」

少し掠れた声を耳に響かせて、内藤は私の後頭部に手を添えて唇を奪う。

激しい内藤からの熱いキス。

息つく暇もないくらいお互いの舌先を絡めながら、時折深く絡ませる。

内藤の片手が私の胸を包み込み、指先で蕾を弄りながら刺激を与えてくる。

もう片方の指先を秘部に当ててくると、ゆっくりとミゾを撫でてくる。

「あっ…んっ」

内藤の指が動く度、私の口から甘い吐息のようなものが漏れてきて、体の芯が熱くなってくるのが分かる。

内藤はそのままベッドに腰を下ろし、私を跨がせるように膝の上に座らせると、再び胸と秘部を刺激してくる。

「すげぇ…須藤、濡れてきたよ。聞こえる?この音…須藤から漏れてる音」

くちゅっくちゅっと内藤の指がヒダを撫で上げる度、水音のようなものが耳に届く。

「あんっ…やっ…そんなっ…んんっ!!」

胸の蕾を口に含み、時折強く吸い上げたりしながら刺激を与えつつ、秘部でも刺激を与えてくる。

始めはゆっくりと入り口を押し開けるように指先を使い、今度は徐々に指を中に進め始める。

「痛い?須藤…指、少しずつ中に入れてるけど」

「んっ…まだ…大丈夫…っぽい」

内藤の指が動く度、脳の裏側が刺激される。

な…に、この感覚。すごい頭の中が白くなってきた…

「マジすげぇよ…どんどん須藤の中から溢れ出してくんだけど…中もすごく熱くて…指が溶けそう」

「あっ…あんっ…ない…と…う…なんか変だよぉ…何か体が変なの」

「気持ちいいの?須藤…もう一本指増やしても大丈夫そう?」

「あっ…あっ…わかっ…ない…でもでも…んんっ!」

内藤は指を増やして中を押し広げるように出入りさせながら、親指の腹で秘部の蕾をクリクリっと弾いてくる。

その指の動きが早くなるにつれ、体全体に痺れが走りはじめる。

「やっそんなっ!ダメ…ダメダメ!!あっ…んっ…やぁぁんっ!!」

鼻から抜けるような甘い声と共に私の頭が真っ白になり、ぎゅっと内藤の首にしがみ付きビクビクっと自分の体が震える。

「すげっ…イッたの?須藤…すんげぇ可愛い。うわっ…ほら、見てみろよ。俺の手がお前ので濡れまくってんだけど」

私は荒く息をつきながら、差し出された内藤の手をチラッと横目で流し見る。

内藤の掌全体が濡れて光っているのが目に映る。

嘘…あれ、私のヤツ?嘘、嘘ぉー…私ってば初めてなのに…こんなになっちゃっていいわけ?



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