* 承 *
何かが始まる、予兆が一杯 、予兆つうのは無責任だよな、
ナンチャッテェ~~!! のも、 大有り だ。
ちゅうワケで、ココでは物語の 伏線という伏線 を一手に引き受けて
「あぁン! どうなっちゃうのぉん!」
と、マダムもビックリな 煽りっぱなし を心掛けるべし!!
じゃ、そんで続きどうすんだよ・・・
オレ、苦労の連続じゃん・・・・
気にすんな!!
これから 指 も チンコ も 腕までも 突っ込んで泣かしてやろうってな 無頼漢 が、
チイセェ事で四の五の言うなぁっ!!
恋に メロメロの受け は、コマカイこた気にしねぇ!
チンコムラムラの攻めは受けの ケツの按配以外 気にしねぇ!!
読んでる奴はなぁ、最後、 ヤルんかどうか ソコラしか気にしねぇんだようおうッ!!
塾長! 自分、ムショウに腹立たしいデスッ!
押忍!! 辛抱!!
課題A スウィ~トBL
『天使のホリデイ』
- 承 -
空気が変わる・・・そういうの、実感したことある?
その瞬間、クラス中、多分、皆でソレを感じたはず。
童顔で小柄な小見先生をむしろ誘導する感じで、アイツは教卓の前に立った。
長めの茶髪はナンパなニイチャン風じゃなく、引き締まった長身と端正だけどキツク鋭い瞳のせいだか、
サバンナで獲物を狙う肉食動物って感じ。 いつもならこんな美形には、野次と歓声が飛ぶ筈だけど、
水を打ったような教室。 小柄な先生が、下から覗き込むように自己紹介を促した。
「・・・よろしく・・・」
けど、コンだけ。 低くそれだけ言って、なんだかぶっきらぼう。
でも、似合ってる。 僕とは正反対のタイプ。
小見先生が、慌てて私立山稜付属からの転校だと補足して、その時サッカー部の宮間が、
あぁああっ!!と、素っ頓狂に立ち上がった。
「あ、アンタさ、山稜のワイルドチーターだろ?な?ナンデ?どうしてココ?
お、オレ、すっげぇアンタのプレイのファンでサァ!!
アンタ来てくれたらうちの部も日の目見るってか、」
「・・ワリィけど、俺はサッカーやらねぇよ・・」
一瞬の瞳が、ゾクっとする凄み。 興奮する宮間も、思わず黙ってしまう。
ざわつく教室は再び静かになって、でも、皆、謎の転校生の事で頭は一杯。
そして、先生はピッと僕を指差し 「隣!よろしくな!」 だって!!
うわぁ~、緊張しちゃうよ!
ガタガタ机を鳴らして、教科書を並べる瀬野。
長く節のあル指がページをめくって、ソレはすっごく、男って感じがした。
高くてしっかりした鼻筋も、シャープだけど華奢じゃない顔の輪郭も、ついつい見惚れる僕は、
いきなりギロッと合わされた視線に、心臓が跳ね上がる。
「ページ、どこまで進んでんの?」
「あ、あぁ、ココ、この解釈の説明から今日は始まるよ。」
「ふうん・・」
混じりっ気ない黒目が、ジィ~ッと僕に向けられる。
なんだよう、品定めされるみたい、ちょっと、なんか・・・
「あ、あのさ、小見センセ、出席順に当ててくから、瀬野君あと5番目だよ、んと、この辺かな?」
「・・・ アイガンドウブツ ・・」
「?」
「お前、もろ、そう云う感じ。」
「そ、それは、」
「俺、お前みたいな奴苦手。」
えぇ~~~!! 何? 何こいつ!!
正直言って、今まで人に、こうアカラサマな拒否をされたことはなかった。
悔しい! ムカツク! 僕は確かに男らしいタイプじゃないけど、でもソレは僕のせいじゃない。
初対面でイキナリあんな言われ方するなんて、酷いよ! こいつ、とんだ俺様だ!!
「瀬野く~ん、あんまり、うちのお姫様いじめないでね~」
喜多見が振り向き、芝居がかった口調で言う。 ニヤニヤ笑いの喜多見は、
いつも以上に企んだ顔をして、対する瀬野もまた、相当喰えない笑顔で口を開く。
な、なんか、迫力ある二人!
「おや、失礼!王子様!!」
「いえ、どうも!」
「アンタ、愛されてるねぇ、 オヒメサマ!」
言うだけ言って何事もなくさらさらと、僕が教えたチェック部分を、瀬野はノートに解き始めて、
残された僕はその涼しい倣岸な横顔を眺め、ただ、茫然としていた。
肩を竦めた喜多見も自分のノートを埋め始め、怒りにフルフルした僕は、
とてもじゃないけど授業どころじゃない。 横目で睨んでやった瀬野は全く平然として、
悔しいけど、カッコ良くて、畜生、僕だってコイツみたいだったら、畜生!
瀬野タクヤ、傲慢で、腹立たしく、でも、目が離せない転校生は一日にして学園の有名人となった。
そして、奴に関する怪情報もまことしやかに流れた。
実は、暴走族のヘッドである。
実は、暴力沙汰で山稜を退学になった。
実は、女生徒を妊娠させた。
実は、保護観察処分中。
真偽はわからないが、瀬野は誰とも交わらず、一人、荒野の獣みたいに空気をヒンヤリさせていた。
そして、部活には入らず、明らかに手を抜いた体育の授業を受け、ソレを指摘されても、
逆に不遜な視線で相手を黙らせてしまっていた。
誰とも話さない瀬野が唯一会話をするのは、多分、僕だろう。
でも、それって別に好かれてるからじゃない。
お互い反りが合わないんだけど、仕方ないさ。 必要に迫られて、仕方なく・・・。
だって、瀬野と僕、同じ部屋で生活中。 そう、同室!!
僕と瀬野の寮生活はギクシャクとスタートしていたのだ。
* * ポイント
もはや、掟中の掟、 王道的展開 として、
マドンナ 小動物型受け に対する配慮の無い 俺様攻め 。
ココではこのパターンを周到し、
うわぁ!ヤナやつぅ!! な攻め野郎が、
でもカコイイ!素敵ぃ、ドキドキィ~~
に 変化する惚れっぽい 受けの今後を煽る 展開となる。
して、肝心なのは、そんな俺様攻めの 「実は~~」 である。
このあたり、適当に 煽れるもん詰めとけ !
どうせ、 結果は同じ だ。
たとえ、攻めが実は ヒトゴロシ だろうと、 イジメラレッコ だろうと、 元ホスト だろうと、
そんときゃ、既に、メロメロの受けは、
ちっとも気にしやしねぇ んだよう!!
かぁあ~~~っ、ぺっ、ぺっ!!
あ、一つ タブー がある。
実はインポ。
コレは イカン !! 塾長も、遺憾の意を示しておられる!!
実はオネェってのもアレだが、でも、ソレはこう、
素敵レズプレイ(モーホーのズーレー・・・悲しみブルゥ)
が 期待できよう。
そう言うんも、まぁ時に受ける。
しかし、そんじゃBLじゃねぇんだようおうおう!!
アリガチでもイイ、手堅くユケ!!
押忍!! 次!!
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