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[景譲]二股な譲(パラレル

もらった二股バトンから派生したお遊び。
譲が望美と景時に挟まれてオロオロしてる学園モノです。
特殊なパロなので、以下設定。

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設定
・質問の特質上、年齢は無視。3人は同い年で同じ学校に通っています。望美ちゃんと景時さんは同じクラス。譲くんは隣のクラスです(※譲が望美を『先輩』と呼ぶのは、そのまま残します。これ変えちゃうと雰囲気が出ない)
・譲くんはずーっと幼なじみの望美ちゃんのことが好きで好きで好きで好きで壊れちゃいそうでしたが(笑)昨年度クラスメイトだった景時さんとの間に、いつの間にか友情以上の何かを感じるようになってしまいました。景時さんは譲くんのことが大好き、いやいっそ愛してます(笑)今までポヤ〜ンと「譲くんは傍にいてくれる」と思っていた望美ちゃんは、突然のライバル出現に内心アセアセです(笑)
・そんな折り、学校の中で流行りだしたチェーンメールのようなもの…。これは譲くんの本音を聞く絶好のチャンスである!!と意気込んだ二人は今、譲くんの机を囲んで(まるで三者面談のように)向かい合っています。
・依然フワフワと立場を決めかねている譲くん、大ピンチ!!!
・望美ちゃんがこっちを向いてくれた。それが嬉しくてたまらないのに……景時さんの視線を感じると、過去の恋情は全て「なかったこと」にしたくなる、この気持ちはなんなのか。
・景時さんに甘く囁かれると泣きそうになる。なのに応えようとするたび、望美ちゃんの笑顔が泣き顔が憂い顔が浮かび……心が千々に裂かれそうな気分になるのは、何故なのか。

さあ、答えていただきましょう。


「 譲 く ん、ど っ ち が 好 き な の ? 」

> ひとーつ。
> 辞書を忘れて来ちゃった!!
>『望美ちゃん』と『景時さん』、どっちに借りる?

 辞書を忘れて……?
 それじゃ、景時さんに相談をするでしょうね。
「どうして〜っ。即答ってあんまりだよ、私そんなに頼りにならない?」
 頼りにならないというより、頼りにしたくないんです。いつでも貴方に頼られる存在でありたいのに……いや、それ以前の問題だな。貴方に「忘れ物をしました」なんて言えませんよ、恥ずかしい。
「俺になら、言えるの?……それってちょっと期待して良いのかな?」
 そういえば……景時さんに弱味を見せるのは、何の抵抗もない。いつも気付くと寄りかかっているような気がする。なんでだろう…。
「ああっ、理由なんか考えなくていいからね。頼りにしてよ。なんでもしちゃうからさ?」


> ふたーつ。
> 宿題やってきてない!!
>『望美ちゃん』と『景時さん』、どっちに写させて貰う?

 この質問は、有り得ませんね。
「……そうだね、譲くんが宿題忘れたなんて」
 はい。写す暇があったら、自力で終わらせます。
「ハハハ……俺が写させてもらうなら、いつものことだけどね…」
「私も……」


> みっつー。
> 週末に『望美ちゃん』と『景時さん』からデートのお誘い。どっちに行く?

 先に約束をした方と……というのは、ダメなんですか?
「ん〜。この場合は、誘われただけで『どっちとも約束まではしてない』ってことじゃないかな。だから譲くんが選んでいいんだよ」
 それにしても…内容で選ぶとか…。
「ふぅん、それでいいの? それじゃ譲くんにとって、より魅力的な誘いをした方が勝つことになるのかい」
 いえ、けしてそんなわけじゃっ。
「だったら選ぼうよ。同じ内容で同じ日に俺と望美ちゃんが譲くんを誘ったら、譲くんはどっちに行きたいの?」
 えっと……それは…。
(………デートの誘い? 貴方から、デートの誘い…? 貴方から、二 人 き り で デートの誘い? ←※トラウマスイッチ作動中)

 すみません。……先輩と。


> よっつー。
> ギュッてしてもらうなら、『望美ちゃん』と『景時さん』、どっち?

 だ…っ、抱きしめてもらうってことですか?
「そうよ〜。なに狼狽えてるの?」
 いえ、だって、そんな…っ。
「過剰反応するってことは、その辺に弱いってことかな?」
 ち、違いますよっっ(←墓穴掘った)
 なんで二人とも躙り寄ってくるんですかっ、もう俺帰りますよっ。
「譲くん、逃げるの!?」
 ピクッ(基本的に逃げるのはイヤみたいです)
「そうだよ〜、ほら座って。…逃げる時は、一緒に逃げてあげるからさ?」
 …………え?
「なんでもないよ。……本当に抱きしめたくなるね、君は」
「そーいえば、譲くんに抱きしめられたことはあったけど、逆はなかったよね。なんかいつも避けられてた気がするぅ……ムゥ…」
 だって、それは…っ。
「望美ちゃん、それはちょっと酷だよ。譲くんにも男のプライドはあるわけだからさ?」
「んー。ってゆーか、スキンシップ全般を避けられてたような気がしてきたのよ。これって嫌われてるってことじゃないの?」
「さあ…どうかな。ふふ。俺としては、そういうことにしておきたいけどね?」
「どういう意味?」
「好きすぎて、止 ま れ な く な る ってことだって、あるじゃない」
 ………っ(////)
「譲くん、この質問は俺にしとかない? ソンナトコも含めて、抱きしめてあげるよ」

 ………………………………はい(//−//)


> いつつー。
> 耳元で愛を囁いてもらうなら、『望美ちゃん』と『景時さん』、どっち?

 どんな質問ですかっっ(←壊れてきた)
 もう嫌ですっ、俺帰ります。
 ガシィッ(←二人から両脇を固められた)
「そんなこと言うと、いっせーの!で両側から囁くわよ?」
「望美ちゃん、ナイス!俺もそれがいっかな〜って思ってたトコだよ♪」
「本当に譲くんのことになると意見が合いますねっ」
「そ〜だね〜♪」
 嫌です、聞きたくないっ。そういうのは二人きりの時にそっと交わすものですし、どちらかが希望してそれを叶えるという形はオカシイんです!!
「ふぅん……不意打ちなら、いいってことね?」
「二人きりの時だね、覚えておくよ」
 っっっっ!?(//□//)


> むっつ−。
>『望美ちゃん』と『景時さん』、どっちに本命チョコあげる?

 チョコ……ですか、作りますよ、いくつでも…。orz
「手作りしてくれるの?感激だな〜」
「でも、本命チョコって一つだよね。…毎年私が貰ってた気がするけど」
「そっか。じゃ、今年は俺が貰ってもいいかな〜?」
「ヤーですっ。今年のチョコは絶対欲しい!!」

「てゆーか、普通は、望美ちゃんがあげるんじゃないの?」

 ガガンッ。
「あ、そーですね……そーいえば…」
 かっ、景時さんっ、貰ってくれますよねっ(涙)
「もちろんだよ〜。嬉しいな、譲くん♪」(←確信犯)


> ななつー。
> 結婚するなら『望美ちゃん』? 『景時さん』?

「これは私だよね、男同士じゃ結婚なんかできないもんっ」
「法律で認められなくても、神様に誓って、一緒に住むくらいならできるよ」
「だって景時さんには、譲くんの子供、産めないでしょ?」
 コ ド モ !?
「あ、そっか〜。う〜ん、惜しいなぁ〜。俺も譲くんの子ダッコしたいしなぁ〜」
「ほらっ。だから私が結婚して生んであげますよ、譲くんの子」
 ウ ン デ ア ゲ マ ス !?
「あ、あれ…? 譲くんっ、譲くん、しっかり…っ」
「キャアッ、…ゴメン、刺激が強すぎた…?」
「アハハ。これじゃ子供はいつになるかな〜」
「気長にいくもん。…それまで、こうやって二人でからかっていられるでしょ?」
「そだね〜♪」


> やっつー。
> 結局どっちが好きなのさ?

「困ったね〜。答える人がこれじゃあ」
「……譲くんって、自分から向かってくる時はエネルギッシュなんですけど」
「そうそう。全身の毛穴から『好き』が溢れて飛び散るくらいの熱量だよね〜♪ だけど受身は苦手なのかな。もしかして『自分が愛される』って構図を覚悟してない…?」
「…………たぶん」
「アハハッ、それは望美ちゃんが悪いんじゃないかな。ちゃんと返してあげなくちゃ〜」
「だって、この強さで向かってくるんですよ? 私まで返したらどんなことになるかと思ったら、知らない振りを通すことくらいしかできなかったんですよ。一度受け止めたら絶対に裏切れないしっ、相当の覚悟がいるんだから!」
「そうかもね」
「そうですよ」
「今は、覚悟、してるの?」
「どうかな。……景時さんは?」
「どうだろうね〜。俺は裏切り者だから…ね。逃げる時は、追って来れない場所まで一気に逃げるし」
「逃げちゃうの?」
「ん〜。逃げなくていいようにしていかなくちゃとは、思うんだけどね…」
「でも本気になった譲くんから逃げ切れる人なんかいるのかな」
「さあ?……譲くんになら、追っかけられてみたいけど」
「こ わ い で す よ ?」
「恐くてもいいよ。本気で…殺されるくらい本気で、愛されちゃうんでしょ?……そんな恐怖なら味わってみたいもんじゃない」
「ん?……もしかして景時さん、愛に飢えてます?」
「さあ、どうかな。…そうかもしれないね」


 殺したいくらい本気で愛してもいいんですか。
 壊れるほど盲目に、ただアナタだけを求めてもいいんですか…?
 ……言えない。
 口にして、離れてしまうのは怖ろしすぎる。
 口にして、壊してしまうのは悲しすぎる。
 もう少し今のまま、このまま、いさせてください…。もう少しだけ…。