薄汚い独占欲。
こんなものを愛と呼ぶのならば、それは決して口外すべきことではないと知っている。‥‥‥知って、いるから。
「どうしたのだい、難しい顔をして」
「いえ」
「あ、‥‥く‥ぅっ」
「貴方こそ、余計なことを考えずに感じてくださればよいのですよ、友雅殿‥‥」
ハ、‥ハ‥‥ッ。
友雅殿の荒い吐息が、この耳を焦がす。
もっと、もっと‥‥注いで。
独占欲は尽きることなく、この髪の一房までも‥‥私の全てで、貴方を欲しているのです。
「た‥‥か、みち‥‥」
堪えるような表情で頬を撫でる貴方を、振り払いたくなる。
こんな時にまで、大人の顔をする貴方を。まるで全てを承諾した上で笑っているような貴方を。私は‥‥私は‥っ。
ふらりと腰を浮かべて、トンと沈みこむ。
衝撃に堪えた貴方の口元を赤いものが伝って、夢のように美しい貴方が、私の下で‥‥堕ちた。
怠い足元に鞭を入れるように身を起こすと、私の中から貴方の欲望が流れ落ちる。
それが、貴方の腰を汚して。
私の足を汚して。
‥‥そんな些細なことに、異常なほど感じている自分が可笑しくて。
笑いながら、貴方の懐へと崩れ落ちた。
→イラスト【独占欲】
年明け早々爆弾を投下されて、うっかり引火。
とにかく受けくさい少将殿だったので、こんなことになってしまいました。
いや、攻めてますけど挿されてるので友×鷹で‥‥(脱兎)