漂う湯煙の中、少し荒い貴方の吐息と僅かな水音だけが響いていた。
「‥‥‥っ、鷹通‥‥」
いつもより乱れている貴方に、私は酔いしれるばかりで。
ただうっとりと、その痴態に溺れている。
「ん‥‥‥っう‥‥」
困ったように首を振るくせに、私の頭に手を添えて、離れていかないように拘束する貴方が、愛しくてたまらない。
愛しています。
もっと私を欲してください。
何も‥‥言えない。言葉を発する為の器官をすべて貴方の肉欲にふさがれて、出口を無くした感情が涙となって流れ落ちる。
貴方に教え込まれた身体が、質量を求めて疼いているけれど。
イラナイ。今はイラナイ。
刺激に翻弄されて私というものを失ってしまう前に、貴方が溺れる姿が見たい‥‥‥見せて‥‥。
貴方の全てを、私にください。