弁慶は京の街を南に向け歩きだした。
あては全くない。
強いて言うなら、南に行けば朱雀の加護を得られるだろうか? その程度の思いつきだった。
朱雀、といえば、思いだすのはヒノエのことだ。
ヒノエだったらこの状況でどう動くのだろう?
彼だったらこんなところとっとと抜け出しているかもしれない。
それとも、最初のきっかけが望美なのだから、彼女の為に精一杯、この時空を飛び回ったりするのだろうか?
それとももっとヒノエらしいこと……ヒノエといえば……、
A 望美さんに浮ついた事を言っては呆れられる姿しか出てきません
B それさえなければ、頭の切れる優秀な別当なんですけどね