ツイッターってすごいよね!!!
ということで、ついったで貰ったお題虎徹さん孕む!!!
あぁもう孕んで!!!
炎のようだと思ったことが何度あるだろう。
「ふっ...あっ...ん...」
触れてくるバーナビーの体温が酷く熱く感じるのは、気のせいではない。
仕事の後の昂ぶった感覚が抜けないと、バーナビーは必ず虎徹を求めた。
振り払えばいいものを、虎徹は決してバーナビーを拒むことはしなかった。
「ん...あぁっ...」
そして、行為の最中は虎徹は抵抗を決してしない。
更に、求めることもしなかった。
バーナビーのはけ口であるべきだと、決してその態度を崩すことはなかった。
「ひっ...ん、あ...」
バーナビーの好きなようにさせる。
体を差し出して、それでバーナビーの精神が保てるならそれでいい。
荒々しく突き入ってきたバーナビーの感触に虎徹の中の欲望が反応する。
抗えないのを知っていて、バーナビーは虎徹への陵辱を止めることはない。
虎徹はただ、与えられる快楽に逆らうことなく、だが溺れてしまわないように。
上りつめていく快感を受け入れ、果てた。
そして。
息も整わないうちに、虎徹はすぐに離れる。
脱ぎ捨てた衣服を拾い上げ、無言のうちに着る。
バーナビーを振り返ることなく、虎徹は部屋を出て行く。
これが、バーナビーと虎徹が抱えた瑣末な秘密だった。
2部リーグではあるがヒーロー業に復帰して半年。
虎徹は変わらずこの仕事に誇りを持っていたし、堂々と娘が応援してくれている後押しもあって精力的に業務をこなしていた。
バーナビーのおかげもあるが、2部では上位の人気を誇り、ロートルとしてバーナビーだけではなく2部のヒーローたちを牽引する役目を背負っている。
かつて一緒に活躍した1部のヒーローからも1部へとの声が上がるが、1分間しかもたなくなった能力を前に虎徹は頑なに断っていた。
バーナビーとの信頼関係も上々。
時折ではあるが、関係を持ったとしても決してそれ以上になることはないので虎徹の周囲は至って平和だった。
今日は雑誌の取材で、少し離れた街に繰り出している。
大きなNEXT能力の研究施設を中心とした街で、住んでいるのは研究所に従事している人々という具合だ。
バーナビーは別の事件に駆り出されているとかで、今日は会うことはない。
雑誌の取材も終わり、未だヒーロースーツのままで待機していた虎徹に、緊急の出動が入ったのは幸運だったのかもしれない。
「すみません!!!研究所の患者が脱走!!!脱走者は1名で、NEXT能力保持者です!!!」
慌てて待機室に入ってきた若い警察官が、大声で叫ぶ。
「NEXT能力の内容は?」
虎徹は慌てるだけの警察官を落ち着かせるべくゆっくり聞く。
「あ、えっと...医療関係とだけしか報告は...。」
メモを見返しているが、どうにも落ち着きがない。
虎徹はぽんぽんと若い警察官の肩を叩き、
「落ち着けよ。俺も探すの手伝うからさ。」
と諭す。
警察官になりたてなのだろう。
「その、NEXTの特徴は?」
大きく呼吸を整えた警察官はやっと落ち着いて脱走した患者の特徴を報告し始めた。
名前はフィン・聡・シュミット。見た目は高校生程度の外見で、身長は160cm程度と小柄。
髪の色は明るい茶で、瞳の色は濃いダークブラウン。
珍しくミドルネームを持つが、その読み方は警察官では解らなかったようだ。
何よりも研究施設の関係者とあって、研究施設用のPDAを持っているとのことだった。
「そのPDA動いてないの?」
通常なら、PDAさえあれば脱走などとならないはずだ。
「それが、システムの入れ替えが昨日行われて漏れたらしいです...」
しかも医療関係とあって攻撃転用のNEXTではないことで、その漏れを今まで放置。
その患者の担当医は1週間前から出張でいないのも重なった結果らしい。
「PDAはつけてるんだな。それ目印にするか。」
虎徹はしかたねぇなぁとぶつぶつ呟きながら、警察官を見る。
「あ、はい。ただ、能力が機密に触れるとかで...」
警察官になりたてで、配属されたての事件なのだろう。
「心配するなって。こちとらスーツ着てるんだから。攻撃タイプじゃなさそうだし、ちょっと探してくるよ。」
そう言って虎徹は駆け出した。
脱走した患者が金を所持していないことが幸いして、捜索範囲は歩いていけるところと狭めることができた。
残っていた2部のヒーローたちにも声をかけ、道行く人に探している人物を見かけなかったかと聞いてまわる。
ただ、範囲が狭くなったのと人数が増えたおかげで、捜索していた人物は簡単に見つかった。
「あのー、フィン、さとし?そう?、シュミットさん?」
小さな書店で、夢中になって本を読んでいた小柄な青年はどう見ても報告された特徴と一致する。
突然名前を呼ばれて、彼は驚いたように虎徹を見た。
「...うわ...うわ...うわぁぁぁぁ!!!」
驚くことは無理もないことだとは思う。
ヒーロースーツのままのゴツイ外見だ。
だが、1部で活躍していたこともあるワイルドタイガーとしての姿を見たことがないのか。
「え、いや、君を保護しにきたの...」
患者は慌てふためいて逃走しようとするものの。
虎徹のほうも反応して、彼を確保する。
「だから、保護しに...」
思いのほか暴れた彼は、ほんの一瞬。
ほんの一瞬だけ蒼い光を発した。
能力の発現かと思うが、余りに一瞬であり、スーツに守られているとたかをくくり、虎徹は気にせずに彼を書店から連れ出した。
「こちら、ワイルドタイガー。患者を確保しました。」
無線で呼び掛ければ、近くを捜索していた警官たちが一斉に集まってくる。
あっさりとしたものだったが、患者が無事でいればそれでいい。
虎徹は警官に保護した、患者を引き渡し漸く一息つけるとその場を後にしようとした。
すると派手な音をさせて救急車が近付いてくる。
何が起こったのかと虎徹は構え、怪我人が近くにいるのなら助けにいかねばとスタンバイする。
と、救急車は確保された患者が乗せられたパトカーの近くに停まった。
「なんだ、関係者か...」
おそらくその患者は病気でも抱えているのだろう。
年配の看護師が警察関係者に頭を下げている姿も見える。
確保された患者もすまなそうに、佇んでいた。
虎徹は安心して、待機していた場所へ戻ろうとする。
と。
「ワイルドタイガーさん、少しお時間いいですか?」
声をかけられ、振り向くと救急車から降りてきた1人の人物がいた。
「はい、なんでしょう?」
虎徹は確保だけはしたが、その他のことは一切やっていない。
何をしでかしたのかと身構えるが。
「えぇ、少し大切な用件がありまして。ここでは何なので...向こうへ。」
促されるままに、乗せられたのは先ほど到着した救急車の中。
研究施設が抱えているものらしく、虎徹の知りうる限りでは一番設備が整っているようだ。
「すみません、お時間頂いて。私、こういう者です。」
一枚の名刺を渡され、その内容を確認する。
エスペランサ研究所
外科部
ラクウェル・アノー
TEL:×××-×××-××××
HP:××××-×××-××××
ラフな格好と短く切った髪に眼鏡。
ぱっと見では判断つかなかったが、どうもこの人物は女性らしい。
「はぁ、それで...お話ってなんです?」
名刺に印刷された顔と目の前の顔を確認しながら虎徹は聞く。
「単刀直入に聞きます...フィンは...能力発現しましたか?」
アノー医師は虎徹をじっと見据えている。
「えっと...一瞬だったような?」
要領を得ない質問だったが、一瞬のうちにアノー医師の顔色が変わる。
「ワイルドタイガーさん。」
アノー医師はやたらとゆっくり虎徹に話しかけた。
「実は、フィンの能力は、通常の生活においては何ら問題のない能力であることが解析されています。」
虎徹の顔色を伺うような言い方だが、どちらかといえば心配が先にくる。
「彼の能力は"男女問わず女性としての生殖能力の付与"です。」
余りの機密の内容に虎徹は言葉を失った。
「ワイルドタイガーさん。パートナーは、いらっしゃいますか?」
聞きにくそうな質問ではあったが、聞かなければならない質問でもあるらしく、アノー医師も困惑気味な表情だ。
「一応ですが、彼の能力の完全消滅時期は"何もなければ3ヶ月間"です。」
考えてもみれば、男同士というのは実はありえない関係ではある。
だが、アノー医師の口振りにはどちらかというとだが、もしパートナーがいた場合の心配というのもかいまに見える。
パートナーがいるかいないかを答えさせなかったのは彼女が気を利かせてくれたことに他ならない。
たとえ秘密を漏らすことがなくても、共有するのは虎徹もごめんだった。
「3ヶ月間、何もなければ安心して頂いてかまいません。」
彼女は念を押すように虎徹に言う。
「え、えぇ...。」
虎徹は呆然としてしまい何といえばいいのか答えが見つからない。
ただ、3ヶ月間バーナビーを寄せ付けなければいいと、振り解いてしまえばいいという選択肢を必死で考えた。
「もし。もし、何かあったら私を訪ねてきてください。」
受け取った名刺を持つ虎徹の手が震える。
体を差し出すのもそうそうにあるワケではない。
3ヶ月なら大丈夫。
虎徹はただ、まとまらない思考でこれからのことを思うと泣きたくなってしまった。
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