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十二月大歌舞伎

昼夜演目のネタバレがありますので、未鑑賞の方はご注意下さい。
続き
身替座禅
身替座禅は巨大奥方から色男右京が逃げ回るもの、と思っていた頃にミツカン座禅を観た時は、なにこの「夫婦喧嘩は犬も食わねえ感は…!」と憤慨したものですが、今回こんなもんだと思って観たら、すごく面白かったです。三津五郎の奥方ちっちゃいかわいい健気!

大江戸りびんぐでっど
期待してたんだが…。微妙…。クドカンは面白い時はほんと面白いんですが、今回はまとめ切れなかった感じです。取り敢えず若い作・演出家は三津五郎で遊んでみるものなんだね、と思いました。でもミッチーかわいかったよミッチー。ゾンビになってから福助(元カノ)に手振られて手振り返してるとことかちょうかわいかったです。

引窓
100%寝る、と噂の演目で、一体どこまでつまらないものなのやら、と楽しみに…?してたんですが、野田と勘三の対談目当てにイヤホンガイドを借りたら、結局最初から最後まで面白く観てしまいました。イヤホンガイドなしだったら寝ていたかもしれませんが(笑)。
お幸母ちゃん、いい役だわー!『仮名手本忠臣蔵』のおかや並のファンタジスタでした。相撲取りの息子を力づくで引き止めるとかなにその勇者…!
そして南方十次兵衛も元町人のくせに手練れ過ぎるだろ!屋外から路銀投げてホクロだけ削ぎ落とすとか…猿飛佐助もびっくりだよ!あと母ちゃんが長五郎の月代を剃るところは、後ろを向いている間に後見が鬘を取り替え…とか思っていたら本当に母ちゃんが剃っていてこう来たか!と思いました(笑)。そういう造りの鬘なんですね。
すごくいいお話でした。橋之助の長五郎は立派なお相撲さんだし三津五郎もかっこ良過ぎだろ!扇雀のお早も義母想いのいいお嫁さんでした。

野田版鼠小僧
大岡越前…!お前神々し過ぎるだろ…!!
細部は忘れてたんですが、観ていて全部思い出しました。いやー、こんなに面白かったっけ!やっぱ野田は違うなあ。
それにしても観る前に若干危惧したのだが、宜生のさん太はかわいいのだが何を言ってるんだか分からない…。決め台詞の「サンタのおじさーん!」すらろくに聞き取れないのはどうかと思う…(笑)。
でも本当に面白くていろいろ考えさせられ、そして感動出来るいいお芝居でした。福助屋敷での5つ巴とか(笑)、裁判のシーンときたらもう…!長袴って着る人によってかっこ良く見えたりかっこ悪く見えたりするんですが、大岡の長袴さばきときたらもう…!バサ!バサア!かっこいいにも程があるわ三津五郎…!