ジェイド×連載夢主
今回の簡易夢主設定→酒に酔う
いや、世の中にはいろんな人がいるから。
「た~いさ♪」
いつになく甘えた声を出し、妻は夫の腰にしなだれかかる。
可愛らしく微笑み、熱に侵されたように上気した頬と潤んだ瞳に見上げられ、ジェイドは内心で舌打った。――――――NoNameの今のような仕草は、これまで見たことがない。
常ならば誘われるままに抱き寄せ、唇を落としたいところではあったが。
残念ながらNoNameの今の状態は、とてもではないが『常』とは言えない状況にある。
「おさけちょ~だい♪」
可愛らしい桜色の唇から漏れるアルコール混じりの吐息に、ジェイドは眉を寄せた。
珍しい彼女からの『色仕掛け』。
それに騙されてはいけない。
その行動の理由が『お酒』であることに間違いはなく。
NoNameは淑やかに寄り添い、そっとジェイドの腰に腕を回してきてはいるが。
逆の手はジェイドの腰をさかのぼり、しっかりと取り上げた酒瓶へと伸ばされている。
確かに、彼女に限度を越えた酒を飲ませたのは、ほかならぬ自分であったが。
ここまで酒を主軸に行動されると、面白くはない。
「おさけ~」
「NoName」
「うい?」
酒瓶へと伸ばされた手を捕まえて、ジェイドは腰を落とす。
寝椅子に座るNoNameはジェイドと目線を合わせると、こてんっと首を傾げた。
「お酒と私、どっちが好きですか?」
酔っ払い相手に、我ながら莫迦な質問をした。
そう思ったが、ジェイドはNoNameの瞳を覗き込む。
「…………おさけ?」
相変わらず、調子もどんないな。
文章かくの。
精進します。