何よりも大切だと想った。
誰よりも失くしがたい存在だと想った。
あの子も同じようにして想ってくれていた。
あの子の居場所は此処しかないのだと小さな手で縋りついてきたから。
さぁ、ニセモノのソラを描こう。
ホンモノのソラでは雨が降って、風邪をひいてしまうかもしれない。
さぁ、ニセモノの花を飾ろう。
ホンモノの花には害虫が潜んでいて、あの子が刺されてしまうかもしれない。
大切な大切な存在。
だから、誰にも見付からない楽園を与えてあげる。
誰にも傷つけられないように。
誰にも奪われないように。
あの子が涙を流す、そんなコトが起こらない
全ての世界から切り離された 幸せの楽園を与えてあげる。
NEXT ⇔ BACK ⇔ Angelus TOP