ソラが朱に染め上げられていた。
鮮やかな色が好きだと言ったのは、誰だっただろう。
頭の端に生まれ出た疑問は、答えが出ることもなく消え失せて。
どうぞ僕に教えて下さい。
確かに掴んでいた安息の楽園。
零れ落ちた瞬間があった筈だけど、其れはいつだろう。
唇の端だけを上げた笑みが、誰かの真似事であることに気付き。
どうか僕に与えてください。
求め続けたのは幸せな時間。
側に大切なモノがあったけれど、一体何だっただろう。
記憶の片隅では会えるのに、目覚めれば全て掻き消えるから。
優しい眠りに 全て蝕まれてしまえば良いと 願った。
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