ソラが朱に染め上げられていた。

鮮やかな色が好きだと言ったのは、誰だっただろう。

頭の端に生まれ出た疑問は、答えが出ることもなく消え失せて。






カミサマ。

どうぞ僕に教えて下さい。


僕が此処に居る意味はあるのでしょうか。




確かに掴んでいた安息の楽園。

零れ落ちた瞬間があった筈だけど、其れはいつだろう。

唇の端だけを上げた笑みが、誰かの真似事であることに気付き。






カミサマ。

どうか僕に与えてください。


僕が此処に居ることへの意味と権利を。




求め続けたのは幸せな時間。

側に大切なモノがあったけれど、一体何だっただろう。

記憶の片隅では会えるのに、目覚めれば全て掻き消えるから。







優しい眠りに 全て蝕まれてしまえば良いと 願った。







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