*Obedient You




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「はんっ・・・直人・・・。」

直人の唇が首筋を這うと、自然と自分の口から甘い声が漏れる。

「恵子・・・もう止まらねぇからな。」

「止める気・・・無いくせにっ・・・んっ!!」

「クスクス。あ、バレた?」

「もー・・いっつもそんなパターンじゃないでしょうね?やっ・・ちょっ、直人っ!!」

意地悪く直人に向かってそう呟くと、彼は首筋に落とした唇できゅっと強く吸い上げる。

チクッ。と小さな刺激を感じて、慌てて彼の肩を掴む。

「だから、さっきも言ったろ。こんなの初めてだって。俺の言う事信じらんねぇ?」

「だからって・・・そんな、痕つけなくてもいいじゃない!」

「俺の独占欲。ったく、少しは俺の言う事を信用しろよ。」

「ちょっと言ってみただけじゃない・・・本気じゃないもん。」

「半分本気だったクセに。」

・・・半分じゃなくて、大半。そう言おうと思ったけど、止めた。

直人の表情が少し怒ってるように見えたから。

だから、私は少し話題を変える事にした。自分の体のコンプレックスについて・・・。

「ねぇ直人。」

「ん?」

「あの・・・先に言っておくけど・・・・・その・・・。」

「何?」

「・・・胸。」

「むね?」

「・・・・・小さいけど・・・いい?」

真っ赤になって小さく呟く私に、ぷっ。と直人が小さく吹き出す。

「やっ・・ちょっ!何で、笑うのよ!!」

「いや、ごめん。すんげぇ、今の可愛かったから思わず・・・俺は、そんなの気にしねえけど?」

「ほんとに?」

「おぉ。どんな胸だろうが、恵子の胸は恵子の胸だろ?俺は胸と付き合うわけじゃねぇし。」

「・・・・・幻滅するよ?」

「あんだよ、恵子。俺がいいって言ってんだろ?んな事気にすんな。」

「だって。」

「そんなに気にすんだったら、これから俺が大きくしてやっから。安心しろって。」

「大きく出来るの?」

「・・・・・多分。」

「多分じゃ困る!!絶対大きくしてよね?」

「じゃぁ、いっぱい俺に抱かれとく?」

「なんで、そうなるのよ。」

「いや、そういう原理だし。」

「最初からそんな卑猥な話、しないでよ!」

「恵子がでっかくしろって言うから・・・。」

苦笑を漏らす直人に、ぷくっと頬を膨らませて横を向くと、ごめんごめん。と直人が頬にキスをしながら頭を撫でてくる。

「・・・どんな恵子でも俺は大好きだから。」

そう耳元で囁いてから、頬を伝って彼の唇が再び首筋を這う。

時折首筋を舐めながら、器用に片手で私のブラウスのボタンを外すと露になった肌に指を這わせて、ブラの上から胸の蕾をきゅっと摘んでくる。

「はっん・・・ぁっ!!」

「ほら、こうして反応を見せてくれるだけで充分だから。気にすんな、恵子。」

直人は私の体からブラウスとブラを取り払うと、胸の蕾に舌先を当ててコロコロっと弄ぶ。

途端にビクンッ。と身体を仰け反らせて彼の肩にまわした手に力が入る。

いつの間にかスカートも抜き取られていて、ショーツだけを身に纏ってる自分の姿。

彼は私の身体を抱き上げると、ベッドに運び自分も一緒に着ている服を脱ぎ捨てて横たわる。

直人の大きな体が乗ると、キシッ。と大きくベッドが軋んだ。

「恵子、もう濡れてんじゃん。準備万端?」

下着の上から私の潤った部分に指を沿わせて、何度か腹で擦り上げる。

「あんっ!・・・直人が・・・触るから・・・んんっ!!」

「そう?触る前から濡れてた気がしたけど。」

「直人のバカっ。」

頬を赤く染め上げて軽く直人を睨むと、その顔もすんげぇ可愛い。って微笑み返してくる。

なんか・・・調子狂う。

もぅ。って呟いて横を向いたけど、彼の指が下着の横から中に入り蠢き出すとそんな余裕もなくなってきた。

「あっ・・・あっ・・・なお・・とっ!」

「すげぇ。恵子の中からどんどん溢れてくるって。こんな中に入ったら、俺即アウトだわ。」

嬉しそうに直人がそう呟き、ワザと音を出すように、くちゅっくちゅっと指先の向きを変えて私の中を刺激してくる。

「なお・・とぉ。」

「あぁ、もうたまんない。その声も顔も・・・ごめん、俺もう限界。もう恵子の中入らせて。」

直人は一旦私の体から離れて、財布の中から取り出したモノで自分の準備を済ませると、私の下着を体から抜き取る。

自身を私の入り口にあてがい、ゆっくりと中に押し進めながら最後、ぐっと腰を落としてくる。

「んぁっん!!」

「くっ・・・はぁ・・・すげっ・・・恵子、すげぇよお前の中。気持ち良すぎっ・・・やばい俺、持たねぇわ。」

直人は私の身体に覆い被さってくると、ゆっくりと律動を送り始める。

今までに感じたことのない大きな存在感に、私の身体が弓なりに仰け反った。

「あっ・・・やっ・・直人っ!」

「いや?・・・嫌か?恵子・・・んっ!・・・そんな締めんなって・・・。」

「ちがっ・・・嫌・・・じゃ、ないっの・・・あぁぁんっ!!」

「気持ちいい?」

「ん・・・いいっ・・・直人っ・・・あっ・・・あぁっ・・・んっ!!」

「俺も・・・すっげぇ気持ちいいっ・・・はぁっ・・・ちょと、恵子を先にイカせてやれねぇかも。」

ゆっくりとした律動から徐々に加速していき、私の身体が激しく揺さぶられる。

「直人っ・・・直人ぉっ!!」

「マジっすげっ・・・いいっ・・・んっ・・悪ぃ・・・もっイクッ!!」

直人は私の身体を強く抱きしめてくると、更に律動を激しくしてきた。

強く軋むベッド、耳元から聞こえる直人の荒く色っぽい息遣い、それを感じながら少し自分の頭が白く霞み始めた頃、奥深くを何度か突き上げて直人の動きが止まった。

繋がったままお互い荒い息遣いの中、求め合うようにキスを交わす。

「ごめん、恵子・・・先にイっちまって。」

「ううん。すごく気持ちよかったから、大丈夫。」

唇を離してバツが悪そうに顔を歪める直人に、微笑みながら彼の頬を指先で撫でる。

「・・・1回で終わると思ってる?」

「・・・・・え?」

先程の表情はどこへやら、一変してニヤッ。と笑みを浮かべる直人の表情に、微妙な笑みが顔から漏れる。

「それがさぁ、今イッたとこなのにもう元気になってきちゃって?」

「うっ、嘘ぉ!!」

「いや、ホントホント。恵子と俺、相性いいみたい。何度でも出来そう。」

「ちょっ、ちょっと待ってよ・・・そんな、何度もって・・・。」

そんな、立て続けにした事なんてないわよ!

しかもそんなすぐに元気になるモンなの??

「俺もこんなの初めてなんだけど・・・実際そうなってるし?次はちゃんと恵子をイカせてやれるから。」

そう言って直人はニッコリと私に向かって微笑んでくる。

私の中から一旦抜け出した彼自身、言った通りに回復を見せつつある。

し・・・信じられない。




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