*Love Gameあたしは玲が車に乗り込んだのを確認してから、無言で車を走らせる。 随分と走って学校が見えなくなった頃、玲は、はぁ。と小さくため息をついてから、徐にメガネを外してカバンにしまう。 そして一言… 「おねーさんて、ストーカー?」 「………はぁ?!」 玲からの突拍子もない言葉に訝しげに眉を寄せると、ため息混じりに声を吐き出す。 誰がいつあんたのストーカーになったんだっつうの! 「わざわざボクの学校にまで押しかけて来て、出て来るのを待ってるだなんてさ…クスクス。よっぽどボクに会いたかったんだ?」 その嫌味な言い方にムカツキを覚える。 やっぱり気に食わないガキだわ、コイツ。 「あんた、さっき自分の事『俺』って言ってたじゃない。わざわざいやらしく『ボク』なんて使ってんじゃないわよ。それに!おねーさんて呼ぶのやめてって言ったでしょう?」 イライラっと込み上げてくる感情を何とか抑えつつ、玲からの問いかけを無視して言葉を吐き出す。 「あははっ!何、苛立ってんのさ。別に自分の事を俺と言おうがボクと言おうがどうだっていいじゃん。ただ、目上の人には年下らしく『ボク』って使えって教えられたからね?使ってるだけ。それに、おねーさんには変わりないんだから、おねーさんでいいでしょ?それも気に食わない?」 「気に食わない」 「あ、そ?じゃあ唯って呼んであげようか?親しみを込めて…」 「さん、をつけなさいよ!さん、を!!」 赤信号で車を停めると、キッと玲を睨みつける。 「あーもう。そんな目くじら立てて怒ってると綺麗な顔が台無しだよ?」 「誰のせいよ、誰の!!」 「イチイチそんな小さな事を気にしない方がいいよ?血圧上がっちゃうから…ね?唯」 「あんたねぇ〜〜っ」 ギリギリっとハンドルを力を込めて握り締めてから、彼の、ん?と言うスマイルを見てため息が漏れる。 はぁ…もういいわ。 コイツとマトモに話してたら本当に血圧上がってきそう。 信号が青に変わり、頭を切り替えて再び車を発進させると、ふいに玲の手があたしの脚に伸びてくる。 「ちょっ…ちょっと!なにしてるのよっ…運転中でしょ?危ないからやめてよ!!」 「いいじゃん別に。唯が集中して運転してれば済む話でしょ?それに…唯も早くボクに触れて欲しくて学校まで押しかけてきたんじゃないの?」 「あっ…ちょっ…ホント危ないってば…やっ…やめっ…別に、そんな理由で押しかけたワケじゃないわよ!って言うか押しかけてないし!!」 玲の手はあたしの制止にも関わらず、どんどんスカートの中へと内腿を伝って孤を描いて撫でながら伸びてくる。 不覚にも反応をしてしまっているあたしの身体。 絶対変!この間からあたしの身体はどうかしちゃってる。 「じゃあ、何で学校の前で待ってたの?」 玲は下着のラインを指先で撫でながら、今度はベンチシートならではの特色を生かし、あたしとの距離を縮めると首筋に唇を這わせてくる。 「ひゃっ?!ちょっと…マジで何考えてんのよ、あんた!!事故りたいの?外から見えるじゃない…やっ…やめてよ、もう!!」 「質問に答えてないよ、唯?」 「なっ…なによ、質問って…んっ…ぁ」 あたしは事故るんじゃないかとか、周りから丸見えじゃないかと内心ヒヤヒヤしながらも、玲の熱い吐息交じりの声が耳元から聞こえてくるのに身を捩って甘い声を出してしまう。 やだ…もう、なにぃ… 「どうして学校の前にいたの?って聞いたの…聞こえなかった?」 「んっ…あんたの事、何にも知らないからっ…」 「へぇ…ボクに興味を持ってくれたわけだ?」 「あんっ…かっ勘違いしないでよね!あんたがあたしの素性を知ってるって聞いたからっ…」 「あー…だから、ボクの生活でも覗いて弱みを握ってやろうとでも?」 「いやっ…ちょっと…ホント…やめっ…て」 会話を交わしながらも玲の刺激はどんどんエスカレートしていく。 内腿を弄っていた指はいつの間にか下着の横から中に入り、直接秘部を撫で上げてくる。 次第に息が上がりはじめるあたし。 「もう濡れてきたね?ボクのが欲しいって疼いてきたんじゃない?」 「ばっ…バカな事言ってんじゃないわよ!どうしてあたしが欲しなきゃいけないわけ?」 「ん?何言っても無駄だよ…ほら、ココの方が正直だから…」 「いやんっ…あぁぁんっ…」 耳朶を甘噛みされながら、クイっと指の角度を変えられて中を軽くかき回される。 ビクンっと跳ねるあたしの身体。 ここが車通りの少ない道でよかった…30キロ程のトロトロ運転じゃ他の車に迷惑がかかっちゃう。 「ねえ、唯。ボクが欲しかったらそこの脇の山道に入りなよ…このまま運転してたら本当に事故っちゃうよ?」 そんな玲の意地悪染みた声が、意識の霞みかけてきたあたしの耳に届く。 |