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「グリル・メキ・・・黒沢さんから教えてもらって来たんですけどぉ。」
ご主人様がストライク(だんだん面倒になったので省略)に伝えている。

ストライクは、レジのところで何かゴソゴソしていた青いジャージの男の人の元へと向かい、彼に何やら耳打ちした。

「いらっしゃいませ〜♪ 黒沢さんのご紹介ですかぁ〜?」
ニッコリ笑顔でご主人様に歩み寄る青ジャージの男の人。

「ええ。この辺にいい美容室ないかなって聞いたら教えてくれたんですよ。」
「わたくし、ここの店のオーナーの安岡っていいます。よろしく☆」

うわ、笑顔眩しっ!

ニコニコな人は、俺に向かっても「よろしくネ☆」と笑顔を浮かべた。

「黒沢さんの紹介なら、今日は特別に僕がカットしますよ。どうぞ、こちらに。
・・・君はこの辺で自由に遊んでくれていいからね☆」

いちいち笑顔が眩しい・・・数値で表すと何キャラットに相当するんだ・・・?

ニコニコな人は、一番手前にあるチェアにご主人様を案内した。

「今日はどういたしましょう?」
「モッサリしてきたので、スッキリさせてください。」
「ははっ!モッサリ・・・を、スッキリ・・・ですね?」

笑って答えるニコニコな人。

「じゃあ、先にシャンプーしますのでね。」
そう言って、ニコニコな人とストライクと入れ替わる。

「お〜い。ユタカ〜。お仕事〜。」
ニコニコな人は、ご主人様から離れ、店内奥に向かって歩いていく。

店内奥から、しゃかしゃかと小さな爪音が近づいてくる。

『は〜い☆』

奥から現れたのは、トイプードルだった。

こっちに向かって一直線に走ってくる。

『いらっしゃいませ〜♪』

『は、はぁ・・・』

ニコッ。
綿みてぇなふわふわの尻尾が揺れている。

『こんにちわ☆ココの看板犬のユタカです!
自分で看板犬なんて言うの、変なんだけどさ。・・・アナタは?』
『・・・テツヤ・・・。』
『初めまして〜♪』
『は、初めまして・・・』


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