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それからしばらく経ったある日の朝。
ジイサンが玄関先に新聞を取りに出てみると、庭に大きな大きな・・・

「・・・あんだこれ?」(←誤植ではありません。アゲイン)

カブがド迫力の大きさで埋まっていたのです。

ジイサンは、垂れ下ったカブの葉っぱ部分を掴んで抜こうとしました。

「うんとこしょ〜っ、どっこいしょ〜っ!・・・ってこんなデカいの抜けるかバカ!
お〜い、バアサンや〜・・・って、そうだ・・・バアサン、昨日から友達とタラソの宿に行っちまってるんだ・・・」

とりあえずバアサン以外の即戦力を探さないといけません。

「お、そうだ!」

ジイサンは孫がいる離れへ向かいました。

「お〜い、ちょっと手伝ってくんねぇ?」
「・・・何?」

眠い目をこすりながら出てきた孫は、カラダがちょっと小さめでした。
でも今この家にいる人間はこの孫だけでしたので、いてもらわないと確実に困ります。
ジイサンは孫を庭に連れていきました。

「これ見てくれよ・・・」
「うわっ、何これ?!・・・昨日のシャンパンまだ抜けてないな・・・」

孫は酒が残って腫れぼったくなった目をこすって、カブを二度見しました。

「ガキのクセに酒飲むな!・・・ってそんなことはいいから、とにかくこれ抜くの手伝ってくれ。」
「ん、わかったよ〜。」

孫は酒の残ったカラダで、カブ抜き大会に参戦するしました。

「『せ〜の』で引くからな。・・・せ〜のっ!・・・って言ったら引くんだぞ?」
「わかってるっての!そんな古典的な流れいらないから!」
「じゃ、今度はマジでいくぞ?・・・せ〜のっ!うんとこしょ〜っ、どっこいしょ〜〜っ!!」

それでもカブは抜けません。


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