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うぃ〜ん、がしゃん。

ボクの前で足音(+機械音)が止まった。

「ん、どうした?・・・ってまた噛んだんかっ!」
“雄二”って呼ばれた人(?)が床でぐったりしたボクを見て言った。

「据え膳食わぬは男の恥だろうが。」
「そのセリフ、137回ぐらい聞いてるわぃ!」
「そんなに客来てねぇだろ!」
「アンタ、客来るたびに噛んでるだろ!トマトジュースでも飲んどれぃ!」

「・・・あの〜・・・」

「あ、すまんすまん。今運ぶから。よいしょ〜っと!」
雄二って人(?)に軽々と抱えられた。

うぃ〜ん、がしゃん。
うぃ〜ん、がしゃん。

そしてベッドに寝かせてくれた。

高そうなベッド・・・ふかふかで寝ごこちいい。

「あ・・・ありがとうございます」
「どういたしまして。」
「あの〜・・・つかぬことをお聞きしますが・・・」
「はいはい。」
「なんで歩くと機械みたいな音するんですか?」
「あ、俺〜?これねぇ、口で言いながら歩いてるからな。」
「ポリスアカデミーの黒人か!」
「ちょっとでも人造人間っぽさを出そうと思ってな。」
「じっ、人造人間?!」
「あの人が作ったんですよ。」
雄二って人(?)が、そう言って男の子を指差した。

「うん。僕が作ったんだよ。フランケンシュタイン博士の技術に、最先端のテクノロジーをプラスしてね。」
「・・・ははっ、すごいですねぇ・・・」
そうとしか言いようがないだろ!

「けどちょっと失敗してるんだよね。
僕の“愛のパワー”をデータに組み込んで『ラブマシーン』って名前つけたのに、恋愛ごとになると、からっきしダメなんだよね。
でもそこがおもしろくて、そのままにしてあるんだ。」
「なっ!キサマっ、おもしろいとは何だ!ミスったんなら今すぐ直せ!」

ははは!機械怒ってる怒ってる!
・・・はっ!・・・に、にらまれた・・・


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