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ある日曜。

ボクは近くの中学校の学園祭にやって来た。

いろんなクラブが店を出している。
楽しそうだな〜、中学生も〜。

『あ、カオル見て。囲碁部だって。』
陽一ってば囲碁ってだけですごくテンション上がるなぁ。

「はいはい、行きたいんでしょ?わかったわかった〜。」

 

 

囲碁部のコーナーで部員の人と話していると、ハカマみたいなのをはいて、みょうに胸のところがはだけたカッコをしたお兄さんがやって来た。

「また東京衣裳だよ・・・」
「おい、チビ。」

この人、今ボクにチビって言ったぁぁぁ〜〜!!

「囲碁なんてやめちまえよ。」
「え。囲碁やっちゃダメなの?」
「昔ユタカってヤツにわざと勝たされて以来、俺は囲碁とユタカが大嫌いなんだよ!」
「知らないよ〜、んなことぉ〜。っていうか、ユタカくんのこと知ってるの?!」
「なんだよ。お前アイツの知り合いかよ。」
「いや、知り合いっていうかなんというか・・・」
「なんだよそれ。・・・とにかく、そんな辛気臭いもんやめてこっち来いよ!うぇるかむとぅ将棋部!ゆ〜きゃんじょいなす!」
「将棋も しんきくさいじゃんか〜。」
「ちっちっちっ。ウチの将棋はヒトアジ違うんだぜ〜?」
お兄さんは、畳んだ扇子をメトロノームみたいに振った。

「違うってどう違うの?」
「軍人将棋だ!」
「ぐんじんしょうぎぃ〜?」
「ほら、見ればわかるから。こっち来い!」

無理やり腕をつかまれてズルズルと将棋部のコーナーに連れて行かれた・・・


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