「ひぃっ!」
見るとそこには、昔のカッコした男の人が立っている!
「オジサン誰だよ〜!!?」
『おじさん・・・』
オジサンはがっくりしている。
『申し遅れました。わたくし、北山陽一と申します。』
「はぁ・・・陽一さんですか・・・」
『君の名は?』
「黒沢カオル〜。」
『カオルかぁ。こんにちは。』
「陽一さん、“ばかていねい”だよね〜。」
『少なくとも馬鹿ではないですから。あと、名前呼ぶ時は“さん”なしでいいからね。』
「うん、わかった・・・ねぇ、陽一はなんでおじゃる丸みたいなカッコしてるの?“東京衣裳”から借りてきたの?」
『おじゃる丸とか東京衣裳っていうのはよくわからないけど、私の時代はこういう服を着てたんだよ。
君たちの時代の言葉で言うと平安の時代だね。』
「ふぅん・・・」
『カオル、これ何だかわかる?』
陽一は盤を指差した。
「オセロかな〜と思ったのに、コマがウラも同じ色だからオセロじゃないね。」
『オセロ?』
「“白です。黒です。オセロです。”だよ。“爆走!浪花レディース”だよ。」
『う〜ん・・・たぶんそれじゃないね。』
「わかった!五目ならべだ!」
『違うっ!これは“囲碁”です。』
「いごぉ?聞いたことはあるけどルールは知らないなぁ。」
『私は囲碁に精通しているんですよ。』
「精通ってあれだよね、精子が初めて出ることだよね?」
『そうじゃないっ!君と話してると長くなるから、私が簡単に説明します。
囲碁は、中国が起源で、奈良時代に日本に伝わってきたんだ。
縦横19本の直線の交点に黒と白の碁石を交互に・・・・・・(以下略)・・・って寝るなぁ!』
「・・・んぁ?話、終わった?」
『まだ言いたいことの半分すら言えてないよ・・・説明するより実際見てもらった方が早いね。えいっ!』
うわっ!??なんだ!?