『お、お前らっ!ここまでどうやって来たんだよ?!』
『ウチとココ、トンネル掘ってつなげたんだよね。』
『「ショーシャンクの空に」かっ!』
『命名、「北酒トンネル」。』
『青森と函館を結んで「青函トンネル」みたいな言い方してんじゃねぇよ!』
『ちょっと「北酒場」みたいでいいでしょ?』
『よかねぇよ!』
『一応ふたりでテープカットもしたから。』
『しょ〜もないことすんな!』
『最終的にエアシューターつけて、もっと早く行き来できるようにするつもりだけどね。』
『一昔前のラブホかっ!』
『カオルくぅ〜ん!ユタカくぅ〜ん!』
『あ、エリザベスちゃん!』
『ひさしぶりぃ〜☆』
『お待たせ〜!遅くなってごめ〜ん!』
『今日もかわいいわね、ネズミちゃん☆』
『いやいや、とんでもない!』
『エリザベスちゃんの方が断然かわいいよ〜?』
『うふっ、ありがとぉ〜☆じゃ、早速行こうっか。カオル君、ユタカ君、背中乗って〜☆』
『うわ〜ぃ!』『やったぁ!』
2匹はトトロに飛びつくサツキとメイのように、大の字で背中に着地した。
『うわぁ〜、ふわっふわ!』
『キューティクルピカピカ!毛並み綺麗〜!』
『しかもちょっといい匂いだしぃ〜・・・』
大はしゃぎの2匹を背に、エリザベスちゃんは首だけ後ろを向けた。
『しっかり掴まっててね』
『うん!』『OK〜』
カオルとユタカを乗せ、エリザベスちゃんは颯爽と去って行った。
・・・てつやを残して。
『・・・行っちゃったか・・・』
てつやは3匹の後ろ姿を見送った後、尻尾をダラ〜ンと垂らしトボトボと部屋に戻る。
『・・・寝るか・・・』
ゴロリと床に寝そべり、目を閉じた。