「いらっしゃいませ〜☆」
ソファーに座った途端、両脇をキャバ嬢に挟まれ、男はドギマギしました。
そして少々大胆なキャバ嬢の服装に、男は目のやり場に困ってしまいました。
「ポンガメさぁ〜ん☆こちらの方はぁ〜?」
「ん〜?こいつ最近オンナっ気ない生活送ってるからね〜、連れてきたんだよ〜。」
「へぇ〜、お兄さんカッコいいのに、もったいなぁ〜い☆」
「い、いや、そんなことっ・・・」
「やだ、照れちゃって☆か〜わいい〜っ!」
「男にかわいいって言うなぁ〜!!」
「きゃっ、怒っちゃって、かわいい〜☆」
キャバ嬢の手のひらの上でいいように転がされっぱなしの男でしたが、それはそれで楽しくないワケありません。
(なぜなら真ん中よりちょいM寄りだから)
楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。
「おっと、そろそろ帰らなくては。」
「え?もう帰るの?」
亀は驚いた顔で聞き返します。
「そろそろジャーにセットしていた米が炊き上がる時間だからな。」
男は女性のことも嫌いではない、むしろ実は大好きな部類に入るのですが、それ以上に白メシが大好きでした。
「あ、だったらさ、誰かアフターで連れて帰っちゃえば〜?」
亀の絶妙なアドバイスに、男はそれもそうだなと思いました。
「メシはひとりで食うより“誰か(←かわいいオンナノコ)”と食う方がうまいしな。」
亀は自分に言い聞かすようにそう言いました。
ソファーの右側に座っていた小顔のカワイコチャンにアフターを申し入れると、快くOKが出ました。
キャバクラに来たことで釣果はボウズということになりましたが、魚よりもっと大きな“エモノ”を釣ることができて、男はそれはそれは喜びました。