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【北編】

ジャンプ台の上。
眼下に広がるのは真っ白な世界。
その中央に豆粒のようなギャラリーの人々が見えている。
そこへ向かって、俺は今、飛び立つ。

これが1回目のジャンプ。
ヘルメットの前頭部に載せていたゴーグルで目を覆い、フゥッと息を吐き出し気合いを込めた。
板を足に装着し、スターティングゲートへ。

バーに腰を下ろしてシグナルが緑に変わるのを待つ。

シグナルが黄色から緑へと変わる。
いい頃合いを見つけ10秒以内にスタートしないといけない。

Goサイン、いくぞ!

カラダを丸めるようにしてアプローチ(助走路)のシュプールを滑降し、加速度をつける。
カンテ(踏み切り地点)で伸び上がるようにしてテイクオフ・・・!

スキー板前方をV字に開き、軽い前傾姿勢。
真っ白なランディングバーンが目前に迫る。
向かい風を切り裂きながら、今ラインを超えた。

よし、K点超えだ。

テレマークでランディング(着地)。
決まった!

今日は調子がいいようだ。
2回目のジャンプでバッケンレコードも狙えるかもしれないな。


【解説】
K氏はスキージャンプ。
涼しげな顔で「背筋ピ〜ン!(ひろみち兄風)」って飛ぶのが似合いそう。
彼は間違いなく「スキージャンプ顔」です。(意味不明)

 


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