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『待て〜ぃ!』

舞台袖からジングルとともに現れたのが、待ってましたアトラス・レッド。

『炎のように熱い闘志!アトラ〜ス・レ〜ッド!』

シャキ〜ンとポーズを決めると、大歓声が上がる。

『お前らの思うようにはさせないぞ!早くここにいる人たちを解放しろ!』
『むむっ、何をコシャクな!お前たち、アトラス・レッドを倒せ〜!』
『ジ〜!』『ジ〜!』『ジ〜!』

ここで戦闘時のBGMがかかり、レッド対戦闘員のアクションシーン。

パンチとキックを巧みに繰り出し、相手の攻撃をバク転で回避する。

「レッド〜!」「がんばれ〜!」
客席からたくさんの声援が飛ぶ。

レッドが、ひとり、またひとりと戦闘員を倒すたび、大きな歓声と拍手が起こった。

『何をモタモタしている?!早くやっつけんか!』

何人かはやっつけたレッドだったが、残った数人に一斉に囲まれ、絶体絶命のピンチ。

『レッド!』

舞台袖から登場したのは、アトラス・ブラック。

『ブラック!』
『闇を操り悪を斬る!アトラ〜ス・ブラ〜ック!』

戦闘員は新たな敵の登場に驚き、あたふたしている。
ブラックが自己紹介してる隙にレッドやっつけちまえばいいのに、なんて思う俺は、あらっ太くんではなく素の自分に戻ってしまっているのかもしれない。

『とぅっ!』

油断した敵にブラックのスピーディなハイキック。
レッドもソバットのような蹴りを見せ、背後の敵を蹴散らす。

『すまない、レッド。さっきの敵をやっつけるのに手間取ってしまって・・・』
『大丈夫だ。早くこいつらを片づけてしまおう!』

こうなってしまうと、下っぱ戦闘員は歯も立たない。
あっという間にやっつけられ、舞台袖へと転がるように消えていった。


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