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「あのさ、やるんなら早く決めてよ。せっかく冷たいのに、ぬるくなる・・・」
業を煮やした北山がふたりを急かす。

「あ、じゃあさ、いっそのこと、モンスターハン・・・」
「俺と黒沢できねぇだろそれ。」

5等分よりも早く食べたい気持ちが勝り始めた安岡の提案は、村上によってあっさり却下された。

「あ、種飛ばし!」
「ひとつ足りないからムリ。」
「あ、そっか・・・」
「言っとくけど、食べながら決める方法は使えないからな。」

「あ!」
北山が勢いよく挙手。

「何だ、北山。」
「今日は何の日?」
「7月・・・な・・・あ。」
「そうっ、今日は7月7日、七夕なのですっ!」
北山がイイ声で力説しながら、かけていないはずのメガネの上下の縁を親指と人差し指で摘む仕草を見せた。

「うん。で?」
「さっきスタッフが笹を用意してたのを見たんだよね。」
「うん。で?」
「会場の裏手に小さい用水路があった。」
「うん。ということは・・・あぁ、なるほど。」
「第1回!チキチキ!笹舟レース!」
「お〜!それいい〜!・・・ってちょっと地味すぎねぇ?」
「いいんじゃない?どうやらネタ切れみたいだし〜。」

 


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