【第3回戦/ダウト】
手持ちのカードをすべて振り分け、1(A)・2・3・・・とひとりずつ順に宣告しながらカードを伏せて出していき、早く手札をなくした者がこのゲームの勝者。
他の者が嘘のカードを出したと思った時に「ダウト!」とストップをかけ、そのカードをめくる。
宣告どおりの数字とカードの数字が同じなら、「ダウト!」で待ったをかけた人の負け。
宣告した数字とは違う数字のカードなら、「ダウト!」と言われた人の負け。
場にたまったカードがすべて手札になってしまう。
「53枚を5人で割ると少ないね。ひとり10枚か11枚か・・・こりゃ確実にウソつくことになるよね。」
安岡の言葉に皆黙り込む。
「・・・じゃ、さっき勝った北山から、どうぞ?」
「わかった・・・じゃあ、『1』。」
「え?2枚?」
「うん、『ダウト』は同じ数字が複数あったらまとめて出していいっていうルールがあるんだよ。」
「そうなんだ〜。」
「ま、そのカードがホントかどうかは、出した本人と神様しか知らないけどね。」
「北山ぁ、それダウトだダウト!!どうせどっちもニセモノか片方ニセモノだろ!」
村上、北山にダウトで待ったをかける。
北山、場に置いた2枚のカードを開く。
「あ・・・」
どちらも『A』。
北山の勝ちだ。
「く、そっ・・・」
「はい、村上!これ持ってって〜♪」
「黒沢・・・お前そういう時だけうれしそうだな・・・」
「ん?そう?」
村上の手札に『A』2枚が増えた状態で、ゲーム再開。
「じゃ、次俺からいくぞ?・・・『2』。」
「さぁ〜ん!!(アホになる黒沢)」
「『4』。」
「ダウトぉ!」
村上が置いた2枚のカードに安岡がダウト。
「だって、あやしいもん!さっき聞いたばかりのルールを早速試してみたくなった、に1000点!」
「『1000点!』ってクイズダービーかよ!」
「じゃ、リーダー、めくってください。」
「・・・・・・くそっ!」
村上が出したカードは『4』と『A』。
この駆け引き、安岡の勝ちである。
「っしゃ!このオジサンわかりやすいんだよホント!」
「・・・覚えとけよ安岡ぁっ・・・」
新たに手札となった4枚を見て、村上はあんぐりと口を開けた。
「おま・・・酒井、黒沢っ・・・」
口笛を吹いて誤魔化す酒井と黒沢。
そう、酒井の『2』と黒沢の『3』は“虚偽申告”だったのだ。