ごすぺらぁず の ショートコント
≪さかい陸上≫
(暗転〜溶明/ブリッジ:「♪もういいかい〜、ま〜だだよ〜ぉぉぉ〜」)
舞台上手側に長テーブル・パイプ椅子。
そこにヘッドセットを装着して座っているスーツ姿の安岡・北山。
安「全国の陸上競技マニア、通称“リクマニ”の皆様こんにちわ。
ついに、あの大記録を塗り替える歴史的瞬間を、テレビの前の皆様にお送りすることができるかもしれません。
・・・今日の実況はワタクシ安岡優と、解説はおなじみ“陸上界のプリンス”こと北山陽一さんでお送りします。
北山さん、よろしくお願いします。」
北「(ええ声)よろしくお願いします。」
安「北山さん、ついにやってきましたね〜。」
北「そうですね。」
安「1994年にセルゲイ・ブブカ選手が叩き出した6メートル14センチの大記録は、いまだに破られていません。
しかし!その大記録を抜くであろう、新進気鋭の選手が現れました。ブブカ選手の記録にあと5センチまで迫ってますからね。
北山さん、期待していいですよね?」
北「そうですね。噛まずに言えましたね。」
安「ありがとうございます!・・・あ、ついにその期待の選手の登場です!日本の酒井雄二選手!
酒井選手、ポールを握り締め・・・助走に入りました!・・・どうか?!飛べるか?!」
下手側よりポールの先端が見え始める。
競技用ランニングを着た酒井、ポールを持って下手から上手へ走る。
酒「♪たけや〜、さおだけ〜!竿竹いかがっすか〜?!」
酒井、走りながら叫び、そのまま上手へ消えていく。
安「売った〜!!」
北「そのまま競技場から出て行ってしまいましたね。」
安「・・・さて、1回目は失敗に終わりましたが。」
北「まだチャンスはあるので悲観視することはないと思われます。」
安「そうですね、頑張ってほしいですね。・・・酒井選手、助走体勢に入りました!・・・2回目はどうか?!」
下手側よりポールの先端が見え始める。
酒井、ポールを持って下手から上手へ走る。
酒「奥さ〜ん、雨降ってきましたよ〜?!」
酒井、走りながら叫び、そのまま上手へ消えていく。
ポールには、陸上競技用のランニングがいくつか干されている。
安「知らせた〜!!」
北「最近はご近所との関係が希薄になっていますからね、貴重な存在です。」