易「(サラリーマンの手のひらを指で押しながら)ここ・・・それと、ここですね。」
サ「そこが、どうかしました?」
易「そこをマッサージしてあげると女の子はイチコロです。」
サ「そんな“飲み屋テク”は いら〜ん!!」
易「(ぼそっと)モテたいと思ってるくせに・・・」
サ「ぎくっ!・・・な、なぜそれを・・・?!」
易「出てます。手相に。」
サ「そんなものまで出るんですか・・・」
易者、にんまりと笑う。
易「悩んでるというのは、モテたいことじゃなくて、仕事のことですね。」
サ「ええ、そうです・・・す、すごいなぁ、占い師さん。何でもわかるんだな。」
易「もちろん。びこぉ〜ず・・・あぃ〜む、ふぉ〜ちゅん・てら〜。(いい声・いい発音で)」
サ「英語も堪能でいらっしゃる・・・」
易「柔よく剛を制す、です。」
サ「俺は“剛”ですか。」
易「あなたカタブツな性格でしょ?だからあえて笑いを交えてお送りしております。」
サ「いりませんよ、そんなサービス。そんなんどうでもいいですから、占い師らしいこと言ってくださいよ。お願いしますよぉ〜。」
易「はいはい。まかせてください。」
易者、虫メガネを持ち、サラリーマンの手をじっと見る。
易者、そのまま動かなくなる。
サ「・・・どうしました?もしかして・・・何か言い淀むような結果が・・・?!」
易「いえ、手のひらのほくろをこれで焼いてやろうかと。」
サ「熱ぅっ!・・・ちょっ、何やってんすか!?小学校の理科の実験やあるまいし!」
易「冗談ですよ。冗談。」
サ「冗談多すぎですって!」
易「おもてなしの心、ってやつですよ。」
サ「いらんわ、んなもん!アンタは高級老舗旅館の女将か!」
易「・・・・・・あなたは〜・・・今の仕事向いていないですね。」
サ「いきなり占いに戻りましたね・・・っていうか、そ、そうなんですか?」
易「今、普通のサラリーマンでしょう?」
サ「そうです、私が普通のサラリーマンです。(志村っぽく)」