当たるも八卦
☆登場人物
サラリーマン(酒井)
易者(北山)
(暗転〜BGM:『一筋の軌跡』終了と同時にステージ中央にピンスポット)
ビジネススーツを着たサラリーマンがピンスポットに照らされる。
サ「俺は今モーレツに悩んでいる!悩みまくっている!こんな俺に救いの手を差し伸べてくれる神は現れないのだろうかっ!?」
(ピンスポット〜溶明)
ステージ下手側に、白い布をかけた小さなテーブルと、その後ろに、易者が座っている。
易者、千利休(?)のような茶色い和装に茶色い円筒型の帽子を身につけている。
易「あなたね、芝居が大げさ。」
サ「ほっといてください!何なんすかアンタ!」
易「何か困ってるようだね。私が占ってさしあげよう。」
サ「まさか・・・変なもの売りつけようとしてんじゃないでしょうねぇ?!」
易「そんな詐欺まがいのことはしませんよ。私は占うのが仕事ですから。」
サ「ホントですかぁ〜?・・・じゃあ、まぁ、ちょっとだけ・・・」
サラリーマン、易者と向かい合うように置かれた椅子に腰かける。
易「こう見えてもね、私、けっ・・・・・・こうよく当たるんですよ?」
サ「えらいタメましたね、今。」
易「『2007年の紅白にゴスペラーズは出ない』。これをいち早く当てたのは私だけですからね。」
サ「紅白予想する占い師なんて他にいないだけなんじゃ・・・」
易「じゃ、お手。」
サ「ワン!(易者の手に手を乗せる)・・・ってワシゃ犬かいっ!」
易「あなたはなかなかノリのいい性格をしていますね?(核心をつくような自信満々な笑み)」
サ「んなもん占いじゃないだろ!何だその『当ててやった』的な自信に満ちた表情は!」
易「冗談です。では改めて・・・右手のひらを見せてください。」
サ「はい、こうですか?」
サラリーマン、手のひらを上に向け、前に差し出す。