←BACK


《6日目朝》

 

「おはよ・・・」
「おはよ、ヤス。」

安岡は北山にいろはを預けた後、パタッとその場に倒れた。

「安岡も撃沈かぁ〜。」
黒沢はノンキに安岡を見下ろしている。

「あ。いろはからタバコの匂いがしない。」
北山がいろはをクンクン匂いながら言った。

「よかったなぁ、いろは。」
黒沢は、北山の胸の中のいろはの頬をぷにぷにした。

「おいおい!誰か安岡の心配もしてやれよ!・・・お客様の中でお医者様はおられませんかぁ〜?(女声)」
「てっちゃんも心配してないよね、それ。」

「おはよ〜っす!」
「お、酒井おはよ〜。」
「あ、安岡倒れてる。」
「そのうち起きるだろうから、そっとしといてやれよ。」
「了解!」
「・・・ねぇ!マジ構ってよ!優寂しいっ!」
安岡がむくっと立ち上がり、涙を拭う仕草をした。

 

「今日の夜は俺の番だよね〜。一緒に帰ろうね〜、いろは♪」
黒沢がいろはの顔を覗き込んで言うと、いろはが「んまぁ〜」と返事らしきものをした。

「いや、黒沢が嫌なら俺が面倒見てやってもいいぜ。」
村上が北山の腕からいろはを取り上げた。

「嫌だなんてひとことも言ってません〜!」
今度は黒沢が村上からいろはを取り上げる。

「じゃあお前んち行ってやってもいいぞ?」
「なんだよ、その“行ってやる”っていうのは!」

ふたりの押し問答に酒井が割って入る。

「おふたりがモメてるようなので今日は俺が・・・」
「はぁ?!俺の番なのに何で酒井まで出てくるんだよ!」
「なんなら、黒沢さんちに行ったっていいし。」
「“なんなら”ってなんだよ!?俺ひとりで全然平気だし!」

「このオジサンたち恐いね〜。今日は俺と一夜を共にしようね〜。」
「なっ、北山っ!だから今日は俺の番だって言ってるだろ?!」
「黒ポン、今日は俺が車で送るよ。」
「お前絶対そのまま俺んちに居座るつもりだろ?タクシーで帰るからいいよ!」

「わかった!じゃあ俺が今日も面倒見る!」
「だから今日は俺の番なの〜!そんな真っ青な顔してる奴にいろはは渡さないからな!」
「じゃあさ、みんなで黒ポンの家行こうよ!」
「あ〜!来なくていい!ひとりでちゃんと世話できるから!」
「お前だからこそ心配なんだよ!」
「キャッキャッ」


→NEXT

→番組表TOP

→TOP