《5日目夜 担当安岡》
みんないろはを連れ帰った翌朝、目の下にクマつくっていかにも寝不足って顔で出勤してくる。
ついに俺の番が来ちゃった・・・ある程度覚悟はできてるけど。
「じゃ、お先に失礼しま〜す!」
いろはちゃんを抱っこして、部屋を出ようとした、その時。
「おい安岡!今から明日ここに来るまでの間、禁煙な。」
「えぇ〜っ!!む、無理だし!」
「ダメ!タバコは百害あって一利なし!」
「ベランダで吸ったら構わないでしょ?」
「俺のいろはをタバコの匂いで汚さないでよ。」
「北山さぁん、『俺の』って恐すぎるよ・・・」
そんなこんなで皆にさんざん脅されて、家に帰った。
「いろはちゃ〜ん♪」
「うぁ〜」
「ベランダでタバコ吸ってきていい?」
「・・・」
黙っちゃったし・・・。
今日の晩ごはんはチャーハン。
チャーハンとミルクを手際よく作って、同時に“いただきます”。
そしてごちそうさま。
ちゃんとゲップもさせ、籐の籠に寝かせる。
俺も食後の1本・・・ってダメだ、みんなに殺される・・・
いろはの相手しながら、何度も手がタバコに伸びそうになる。
「んぁ〜っ!ニコチン切れてきたぁっ!」
「キャッキャッ」
「うれしそうだね、君・・・」
ゴミ箱にタバコを捨て、いろはの元に戻った。
満腹になったからか、いろははウトウトと眠りの中へ。
眠りが深くなったのを確認して、さっき捨てたタバコをゴミ箱からそ〜っと拾い、そ〜っとベランダに出た。
タバコをくわえ、ポケットからライターを探り出し火を灯した・・・途端、いろはが泣き出した。
「ぎゃぁぁ!んぎゃぁ!」
「マジ!?」
火を点けなかったタバコをベランダに捨てて、飛んで部屋に戻る。
「どしたのどしたの?!」
「おぎゃぁ、ぎゃぁ〜!」
オムツか・・・
それにしても何このタイミング・・・恐っ・・・
その後何度かタバコを吸おうと試みるも、そのたびにいろはちゃんはなぜだか泣き出してしまう。
結局、タバコを吸えないイライラで朝まで寝れず終い。
いろはちゃん・・・恐るべし・・・
「キャッキャッ」