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歌い終わり、4人を見上げる。

「ま、マジかよ・・・」
「ホントに・・・?」
「んなバカな・・・」

「改めまして。こちらが、黒沢薫さんです。」
酒井が俺を改めて紹介してくれる。

“どうも〜、『クロネコ黒沢』で〜す”
「にゃ〜、にゃんにゃ、にゃん」

手を挙げて爽やかに挨拶してみる。

「そう言われると・・・空気が黒ポンだね・・・」
安岡が汗を浮かべながら引きつった笑みを見せた。

「話が長くなるんで、ま、どうぞお座りください。はい。」
酒井はみんなを促し、自らも座った。

俺はテーブルの上に座った。

酒井は昨日帰り道に猫になった俺と会い、連れ帰って、夜寝てる時に見た“くろ”の話をした。

「まぁ、かくかくしかじか、そういうことなのであります。」
「つまりは、まずは黒ポンの格好をした“くろ”がネズミや残飯を食べる前にそれを阻止しないといけないわけだね。」

“おぇ〜っ”
「くぁ〜っ」

「あ、今、えずいてます。」
「ぎゃははは!」

こらっ、村上っ!笑い事じゃねぇよっ!

「5人で動くと目立つからダメだね。」
「とりあえず、ママさんがいる病院を探さないと。」

ん、安岡と北山はマジメに考えてくれてるな。よしよし。

「じゃあさ、酒井は黒沢連れて“くろ”って奴を探してこい。こいつ連れて行かないことには話になんねぇだろ?
俺達3人はここで待機しとく。くろを捕まえたら連れ帰って来い。安岡になんか作らせて食わせるから。」

お、やっとリーダーらしいところを見せてくれたな。

「わかりました。」
「なんかあったらすぐ連絡してきてね。」
「気をつけてね〜。」

「では行ってきます。」

“にゃぁ〜ぉん”
「行ってくるね〜」


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