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4.迷。

 

起きたら夕方の4時だった。

黒沢は時折寝返りを打ちながら寝息を立てている。

俺はヤツを起こさないように布団から抜け出し、静かに部屋を後にした。
今日はバイトのない日なので、サークルの部室へ向かう。

 

「あっ、てっちゃん来た。」
「黒ポンは?連れて来たらよかったのに。」
「連れて来るワケないだろ!あいつとしゃべってるとイライラしてくるんだよ!」
「あの人、いい人じゃないっすかぁ〜。」
「いい人悪い人の問題じゃないっつうの!俺の生活を妨げる者は全て“悪”だ!」
「なんだかんだ言いながら楽しそうだったけど?」
「楽しいワケあるか!あいつが出てきて以来、あいつとお前らをツッコミ続けてるし、もうヘトヘトなんだよ!」

「また今度みんなで黒ポンに会いに行きましょうよ。」
「ああ、俺の代わりに相手してやって・・・って違〜う!なんとしてでもあいつ追い出す!
なんとしてでもあいつを成仏させてやる!」
「黒ポンかわいそうだなぁ・・・」
「俺の方がかわいそうだっつうに!」
「そんなに言うんだったら引っ越せばいいんじゃないか?」
「・・・今回の初期費用と家財道具で金なくなった・・・」
「部屋断って実家帰れば?」
「この2日間で礼金とかが消えるのかと思うと、今までバイト頑張ってきたのは何の為だったのかと・・・」
「じゃあ我慢しなよ〜。」

・・・返す言葉もない・・・

くそぉ、どうすりゃいいんだよ俺は・・・


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