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軽やかなステップ、プラス、鼻歌交じりで学校に戻る。

「♪は〜やくはやく、れ〜きしを塗り替〜えるかっぜぇ〜」

校内を歌いながら歩いていると、曲がり角から飛び出してきた生徒さんと盛大にぶつかってしまった。

「いっ・・・たぁ・・・あ、足が・・・」
生徒さんは制服のズボンの上から足首辺りを擦っている。

「だ、大丈夫?!」
「捻ったみたいです・・・」
「ちょっと待ってて!」

俺は事務室に飛び込んで、手に持ってた切手と領収書を事務員さんに渡し、保健室の場所を聞いた。
そして素早く彼の元へ戻る。

「保健室、行こう。立てる?」
「わかんないっす・・・」
「支えてあげるから!・・・せ〜の、よいしょっ、と!」

彼を支えて保健室へと向かったが、何て言うのかな、養護教諭さんって言うのかな?
いわゆる“保健室の先生”は留守だった。

「困ったな・・・」

こういう時はあれでしょ?“上長の指示に従う”んだよね?

「ね、ちょっと待っててくれる?すぐ戻るから。」

俺はもう一度、事務室に向って走り、事務室長にコトの経緯を説明した。

「今日は保健室は無人なので、病院に連れていってあげてください。さっき免許あるって言ってたよね。」
「はい、あります。」
「じゃあお願いしますよ。」

またまた地図で病院の場所を教えてもらって、車のキーを受け取る。
んでもって再び保健室へとダッシュ!

「病院行くからね。はい、掴まって。せ〜のっ!」

校門脇の駐車スペースに停められた白い車の後部座席に彼を座らせ、運転席に乗り込んだ。


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