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窓からの日光が顔にガンガン降り注ぎ、否応なしに目が覚めた。

「・・・んだよ、この部屋!遮光カーテンねぇのかよ!」

大あくびをしながらベッドから降りる。
今何時なのか全くわからない。
俺は部屋のドアを開けて、辺りの様子をきょろきょろと窺った。

廊下の端の方からまたまた名称不明の服を着た男が、スッタカタッタッタ〜ッと物凄い勢いで雑巾がけをしながら、こっちに向かって突進してくる。
男は俺の目の前でキキキ〜ッと急ブレーキをかけて止まった。
雑巾がけを中断し立ち上がった男は、俺と同じぐらいのタッパだ。

「おはようございます。熱下がりました?」
「・・・もうないみたいだな。」
「そうですか、それはよかった!・・・じゃ、こちらへ。」

案内された別室はさっきまで寝ていた部屋よりも広く、壁際に並んだ木製の本棚には聖書や難しそうな分厚い本がぎっちり詰まっている。

窓の近くには木製の大きく古びた事務机と椅子が置かれていて、そこに男が座って書き物をしている。

「体調が戻られたようなので、お連れしました。」
「そうですか。・・・あ、日曜のミサの件で話し合いたいので、あのふたりを連れてこの部屋に来てください。」
「はい、わかりました。・・・では、失礼します。」

俺をここに連れてきた男は、この部屋の男に恭しく頭を下げ、部屋を出ていった。

この部屋の主と思われる男と向き合う。 
昨日のチビふたりやさっきのデカいヤツとは違う服を身につけている。
服部幸應みたいな服・・・あ、ひょうきん懺悔室の横澤Pのような格好だ。

「昨日は、助けてくれてありがとうな。」
「いえ。困った方に手を差し伸べる。当然のことをしたまでです。」
男は表情ひとつ変えず、低くていい声でそう答えた。

「あなたに神のご加護がありますように。・・・門までお送りします。どうぞこちらへ。」
「あっ、あのよ!」
「・・・何でしょう。」
「俺を・・・匿(かくま)ってくんねぇか?俺、今マジでヤバいんだよ!」
「どういうことでしょうか。」

俺の焦燥とは対照的に、男は落ち着き払って俺を見上げた。


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