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「・・・くそっ・・・」

俺はタクシーに飛び乗り、コラムニストの家に向かった。
その車中、彼女に電話を入れた。

「もしもし。」
『もしもし?終わった?』
「いや・・・あの、それが・・・」
『そっか・・・わかった、店で待ってるから。終わったらすぐ来てね。』
「終わったらすぐ行くから!だから・・・!」
『お仕事頑張ってね。じゃ。』

プツッ・・・ツー、ツー、ツー。

彼女が待ってくれてる。
だからコラム受け取ったらすぐ彼女の元へ急ごう。
そして、誕生日を一緒に過ごすんだ。

ピンポーン。

「せんせ〜い。プラチナ出版の安岡で〜す。原稿取りに伺いました〜。」

シーン・・・

何だよもう、時間ないのに。

「・・・先生〜?いないんですか〜?せんせ〜〜〜。」

呼び続けると、やっと躊躇いがちにドアが開いた。

「君ね、さっきからうるさい。・・・入って。」
コラムニストがボリボリと頭を掻きながら、部屋の奥に入っていく。

「お邪魔しまーす。」
俺もその後をついて歩いていく。


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