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『お〜い、ユジジ〜。お前も寿司食べに来たんだろ〜?何食べたい?俺、カレーなんだけど。』

床に突っ伏して意識を失っているユジジに、クロロがノンキに話しかける。
このクロロ、ユジジの戦闘中は何をしていたのかと言いますと、部屋の隅に設置された調味料置き場に板前を連れていき、調味料のこだわりなんかを聞き出してた模様。
気づかぬうちに板前の安全確保。図らずしてなのが、いかにも、って感じですね・・・。

「さて、と。板さぁ〜ん☆」
さっきまでの騒動がなかったように、優が板前に呼びかけた。

「はいよ〜ぅ!」
「つづき、やっちゃって〜。」
「はいよ〜ぅ!」

というワケで、寿司づくり再開。
ユジジは放置です。

「はいよぉっ、完成しやした!」
「さんきゅ〜でぇっす☆・・・さぁさぁ、お食べ!」

わぁっ、という歓声を上げ、皆が寿司に群がる。

「うンめぇ〜!!なんだこりゃ?!」
『うめぇなぁ〜。俺、地球に来て初めてだよ、こんなうまいモン食ったの。』
『ウニとろける〜!おいし〜い☆』
『あれ?カレーは?』
「あるワケないでしょうに・・・」

口々に感想やら何やらを伝えながら、パクパクと寿司を食べていく一同。
その脇で、陽一が優に頭を下げた。

「安岡、今日はありがとうね。すごくおいしいよ。」
「ホント?喜んでもらえてうれしいよ〜。」
「それと、さっきは助けてくれてありがとう。もうダメかと思った。」
「い、いや、カラダが勝手に動いただけっていうか・・・」
「ありがとう。」

陽一が改めて頭を下げ、寿司を囲む輪に戻っていった。

「(いよっし!俺のカブ、上がった!!)」
と、小さくガッツポーズをとった優に気づく者は誰もいないようですね、寿司に夢中ですからね・・・。


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