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第5話
ついに合流

 

アサー!
と谷岡ヤスジ風に迎えた翌朝。

今日は祝日、学校は休み。なんとタイミングがいいんでしょう。ねぇ?

そんなこっちの都合に合わせたタイミングの話はおいといて・・・村上家では、哲也と陽一が朝食をちょうど食べ終えたばかりである。
英語の文法でいうと現在完了形というやつです。
あ、違う?だったらすいません・・・。

「おい、ボケガエル。まずお前の仕事はまず朝メシの皿洗いからスタートだ。
洗い残しのないように、しっっっ・・・かり洗えよ。わかったか?」

陽一の横の席に座って爪楊枝でシーシーしていたムララに、哲也が釘を刺す。

『あ?わかってるっつ〜の、うっせぇな・・・』
「お前誰にクチ聞いてんだよ、何度もおんなじこと言わせんなよ?あ?」
『ひ、ひぃっ・・・』
「もう〜、兄ちゃんまたそうやってす〜ぐ軍曹を脅しちゃうんだから。普通に言っても軍曹はちゃんとやってくれるよ。ダイジョウブ。」

何を根拠にかは知らないがムララに絶大な信頼を寄せる陽一は、哲也のドスの効いた脅しを制する。

そんな殺伐とした雰囲気を破るように、ピンポ〜ンと軽快なチャイム音が響いた。

「お?こんな朝っぱらから誰が何の用だ?ちょっと出てくるわ。」

哲也が玄関に向かいドアを開くと、サンタが持ってるような布の袋を胸の前で抱えた1人の青年が、

「噛むな噛むなよ俺・・・俺は噛まない!俺は流暢!俺は饒舌!立て板に水っ!
・・・“あのさ、村上、実は僕、昨日ヘンな生物見つけてさ、オカルト研究会の村上なら」

・・・何やら延々とひとりごとを呟いていた。
どうやらリハの真っ最中のようである。


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