あの後、すぐに目を覚ました市丸は、お約束のように元の記憶を取り戻していた。
そんな市丸に事情を説明したは、話があると言って、市丸の部屋へと付いてきていた。
「話てなに?君」
「は、はいっ」
緊張から、ゴクリと喉が鳴る。
「君、僕の記憶が戻ったら、一秒でも早く好きやって言うてな?」
記憶の無い市丸と交わした約束…。
しかし、7日前の告白は勢いで言ってしまったが、こんな風に冷静に向かい合った状態で…となると、なかなか言葉が出てこない。
市丸は、黙ってが言葉を発するのを待っている。
(ええい!一度言えた事が、今言えない訳がないっ!)
「い、市丸隊長!…僕、あの…っ、す、好きです!付き合って下さいっ」
(うわわわ!「付き合って下さい」って…!なに言ってんの!?いや、良いんだけどっ、なんか変じゃない!?)
勢いをつけて一気に言い切ったら、なんだか中学生みたいな告白をしてしまった。
が顔を真っ赤にしてアワアワしていると、市丸に思い切り抱きしめられた。
「ほんまに…?君………」
耳元で低く囁かれ、この7日間で快感を覚えた身体は、それだけでゾクリと熱を上げる。
「は…、はい。…好きです」
「嬉しいわ…、僕もずっと前から君の事が好きやねん」
ふと、の脳裏に、記憶がなくなっていた間の市丸との出来事も、話しておいた方がいいのだろうか…、と過ぎるが、「記憶がない間のあなたと、毎日姦通してました」なんて言える筈も無く、この事は自分の胸だけに収めておく事にした。
「…はっ、ン………」
市丸に床に押し倒され、首筋に口付けを受けながらは思う。
(市丸隊長って、…手が早い………)
一度目だけならず、二度目の告白でも、告白したその日にこんな展開になるなんて…。好きになっておいて何だが、少々人間性が………。
「アッ…」
市丸の唇が胸の突起に当たると、の口から一際甘い声が上がった。
「…ァ…、ん、う…、あぁっ……」
そこは記憶のなかった市丸にも、いつもしつこく責められる場所で…。
舌で舐めたり、歯で先端を刺激されると、頭の中に霞がかかったように意識が朦朧として、ただ甘い声をあげ続けた。
は無意識に、市丸の腹に擦りつけるように腰を揺らめかせていた。
「君やらしいなぁ…」
市丸は、ニヤリと笑うと袴の上からの中心に触れた。
「やっ…!」
舌で胸の突起を刺激しながら、布越しに形を確かめるように握りこみ、そのまま上下に手を動かすと、の身体がビクビクと跳ねる。
「ア…ァ…、ダッ…メ……、イッ…ちゃう!」
「もうイクん…?」
手と口を休めず、空いている手で、もう片方の胸をつまむように撫でると、は引きつるような声を上げて背中を仰け反らせた。
「あれ、ほんまにイッてしもた。…君、胸だけでもイケるんやないの?」
「や………」
市丸の言葉に、は羞恥に耐え切れず、両手で顔を覆った。股間の濡れた感触が気持ち悪い。
「ふふっ…、僕は好きやで?やらしい子ぉ」
もう脱いでしまおな?と、市丸に袴を脱がされる。
(や…、やらしい子………、って!)
の顔は、益々真っ赤に染まった。
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