「市丸隊長……っ、や…ぁ……」
何も身に着けていない状態で、四つん這いにさせられる。
その状態のまま腰を突き出すように持ち上げられ、一番見られたくない場所を、一番見られたくない相手の前に晒しているという羞恥がの頬を染めさせた。
後ろでゴソゴソと何かを取り出す気配がしたかと思うと、突然、後孔に何か液体のようなものを塗り込められる感触がした。
「やっ…!な…に……?」
「香油や。傷つけたらあかんしな…」
そう言いながら、香油にまみれた二本の指を、無遠慮に突き入れてくる。
「イッ……!」
「痛いか?我慢しとってな。すぐ、気持ちようしたるから」
ぐちゅぐちゅと後孔を掻き混ぜられ、痛みと気持ち悪さで涙が出た。
こんなので気持ちよくなるなんて、本当にそんな事があるのだろうかと、襲いくる怖気を堪えて考えていると、不意に市丸の指がある一点に触れた。
「ンゥッ…!」
痛みとも異物感とも違う、その刺激に、思わず甘い声があがった。
「お、ここが君の気持ちええトコやな」
みつけた場所を刺激しながら慣らしていくと、あっという間に固い窄まりがゆるみ始める。
「ほら…、君のここ、開いてきたで………」
楽しそうに囁かれ、羞恥に全身の肌が火照る。
「や…、もう、や…あ………」
「あ、ほんまに?…なら、遠慮なく………」
がすすり泣きながら拒絶の声を上げると、それを都合良く解釈した市丸が、指を引き抜き、替わりに己の凶暴な熱をあてがうと、自身の欲求に従い、一息に奥まで貫いた。
「ヒッ!!いやあああぁぁぁ!!」
脳天にまで突き抜けるような痛みに、目の前に火花が散る。
「ひっぃ…、いっ……!痛っ…、ヤ…ッア…!イヤッ」
そのまま軽く揺さぶられ、枕元にぱらぱらと涙が落ちた。
市丸は、枕に顔を埋めるようにして弱々しく首を振るの姿に眉根を寄せると、腕を前へ回し、痛みに萎えたの中心を揉みしだいた。
「ァはっ……!」
その刺激での背が仰け反り、自然と後ろの口も緩む。
市丸は、そのままの快感を煽りながら、激しく腰を打ちつけた。
快感とも苦痛ともつかない刺激の中、肉同士のぶつかる音を聞きながらは意識を手放した。
◇◆◇
「じゃ、君、帰ろか?」
「は、はい」
が初めて市丸に抱かれてから7日後、市丸が記憶喪失になってから16日後。
は仕事が終わると市丸の部屋に寄宿し、毎晩抱かれるのが日課になっていた。
連日の行為により、の身体はすっかり慣らされ、初めは痛みに泣き叫んでいた挿入も、今では後ろの刺激だけで達する事ができる程だ。
そして、今日もきっと…。
精霊廷の廊下を、市丸の半歩後ろから付いて歩くの視線の先に
何か黄色い物体が目に入った。
(何…?あれ………。バナナ…の皮?)
黄色い物体の正体に気を取られているうちに、どんどん、それと自分との距離は縮まっていく。
(何でバナナの皮がこんな所に…?一体誰が………)
廊下の真ん中にちょこんと佇むバナナの皮を、じっと見つめながら歩いていると、の視界の中のバナナの皮に、誰かの足がにゅるりと乗った。
ズデーッン!!
「いっ!市丸隊長ー!!」
隊長…。足元…、ちゃんと見て歩いて下さい………。
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