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My place to stay(俺の場所)
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ベッドサイドのライトも点けず、カーテンも閉めていない窓から
直接入る月明かりだけに照らし出されながら、かなぐり捨てる様に
服を脱ぎ捨てた俺達は、何度も何度もキスを交わしながら
お互いの体に手を這わせていく。

ベッドに横たわる俺に覆い被さり、両脚の間に入り込んできた
宋(ソウ)の背中に指を這わせていくと『紘一(コウイチ)……』と
囁きながら俺の耳を軽く噛んで、既に硬く勃ち上がっている
俺のモノを右手で優しく扱き出す。

「……ソ……ウ……」

その感触にブルッと身震いしながら呼び返し、背中を引き寄せた。
どこにも知らない所がない位俺の体を知り尽くしている宋は、
俺が感じる右耳の下に吸い付き舌を這わせる。
そしてその後俺の胸で小さく赤く膨らんでいる飾りを口に
含んで舌で転がしながら、自分の左手の中指を舐めた後、
宋を受け入れる俺の後ろにゆっくり挿し入れて来た。

「んん……っ」

幼い頃から今までの思いを改めて振り返り、宋に愛されて
いる事を実感したいと、宋の全てを今すぐに与えて欲しいと
体中が叫んでいる。

腰が自然に揺れだし 『宋……宋……』 とその存在を
求めて首にしがみつく。
俺が次に何を求めているのかわかっている宋は、

「……もう少し慣らしてからだ……」

と、宥めるようにキスをしながら指を2本に増やしてくるが、
俺は必死で首を横に振った。
今すぐ宋が欲しくて我慢が出来ない。
少しぐらい痛かろうが傷が付こうが、そんな事に構うよりも
俺の中に今すぐ宋を感じたい……

すると宋はもう一度宥めるようにキスをして俺の後ろから
指を抜いた後、ベッドサイドに置かれたテーブルの引き出しから
ジェルを取り出して自分のモノに塗りつけ、俺の後ろにも
いつもより多めにたらす。

「……二度と紘一に痛い思いはさせたくない。
 だから少しでも痛かったらすぐに言ってくれ。」

宋の台詞が、俺達が初めて結ばれた時の事を言っている
のだろうとすぐにわかった。
確かにあの時はジェルも何もなく、それも宋の中では
何度もセックスした事のある『コウ』だったが、それこそ
一度も男と経験の無かった『コウイチ』である俺はかなり
きつい思いをした。

うんうんと頷き返すと、宋は両手で俺の腰を抱えあげる。
そして後ろに宋のモノがあてがわれるのが感じられ、
一つになれる期待で胸が疼く。
掴まる物を求めて再度宋の首にしがみついた時、
宋のモノがゆっくり少しずつ俺の中に入って来た。


確かに慣らしが足りない分多少の引きつりは感じたものの、
出来るだけ力を抜いていたのと細心の注意を払ってくれる
宋の動きのおかげで、一番キツイくびれまでの部分を
通り過ぎた。
そしてその後は多めのジェルの助けもあり、ズズズっと
俺の中に入り込んでくる宋自身を難なく受け入れていく。

「んぁ……っ!」

最後まで埋め終わった宋が位置を直す為に一瞬動いたせいで、
俺の弱い部分に宋のモノが当たり、思わず声が漏れる。

「……感じるか?……紘一……俺を……感じる?」

「……ソ…ウが……俺の中…に……いる……」

「そうだ……俺が紘一の中にいる……」

後ろが慣れて来たのを見計らって首にまわしていた俺の腕を
解き、両足を自分の肩にかけさせた宋は、腰を掴んでゆっくりと
抜き挿しを繰り返す。
俺は枕を掴んでギュッと目を瞑り、浅い所で繰り返されるその
行為を少し焦れったく思いながらも、次第に腰に甘い痺れが
溜まっていくのを感じていた。

「紘一の隣は……俺の場所だ」

「……ん……宋……の……」

「紘一に触れていいのは……俺だけだ」

「……宋……だけ……っ」

何度も繰り返される行為と言葉に俺の興奮はどんどん高まって、
もっと激しく抱いて欲しいと、『宋……!』と声を上げながら
俺の腰を掴んでいる宋の両腕を掴む。
すると宋が片手で俺のモノを扱きながら、いきなり深く激しく
動き出した。

「……紘一の中に入れるのも、紘一を愛していいのも、
 紘一に愛されていいのも、全て俺だけだ……!」

「あぁっ……んっ!……ソ…ウ……宋……宋っ……っ!」

激しく揺さ振られながら必死で宋の名を呼び返し、あっと
いう間にのぼりつめた俺は勢い良く自分の精を宋の手の中に
吐き出す。
宋も最奥まで俺を突き上げた後、くっと微かな声を漏らし、
その熱い楔から吐き出される白濁液を俺の中に(ほとばし)らせた。


はぁはぁとお互いに息切れしながらそのまま抱き合い、何度も
優しいキスを交わす。
そして少し呼吸が収まって来た後

「……それにしても宗(シュウ)といい宋といい、
 葛城(カツラギ)兄弟は本当に独占欲が強いよな〜。」

と、少しだけ苦笑しながら溜息混じりに小さく呟くと、宋は
そのまままたゆっくり腰を動かし始めた。

「……兄貴の話なんかするな。
 俺の腕の中で他の奴を思い浮かべるのは許さない……」

すぐさま俺の中で硬度を取り戻していく宋のモノを
感じながら、思わず口を滑らせた事を後悔する。
……だが今まですれ違い続けた日々を思うと、ここまで激しく
俺自身を求められるのも幸せな事だと思った。

宋の汗ばんだ背中にギュッと抱き付きながらキスをねだる。
そんな俺に微笑みながら、宋は蕩ける様なキスを落としてきた。

まぁこの独占欲のせいでこれから苦労する事も呆れる事も
多々あるだろうが、それでも俺はそんな宋を心底愛しいと
思いながら受け入れ続けていくのだろう。

それが長年求め続けた 【宋の隣】 という、俺の場所
なのだから……

− 完 −

2005/09/07 by KAZUKI



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