NOVEL

週末は命懸け7「追憶」 -4-

「……『嫉妬』してたんですか?」
 どきん、とした。忘れたような顔してて、聞かなかったような、気付かなかったような顔していて、この男……っ!!
 思わず頬が熱くなった。慌てて顔を背ける。その頬を、顎を掴まれ、振り向かせられる。真正面から、中原の目が俺を射すくめる。
「……郁也様……?」
 ぶるり、と震えた。
「……『期待』しても良いですか?」
 ひどく、真剣な目で言った。
「俺は『期待』しても良いんですか?」
「……中原……っ」
「……返事しないと、『期待』しますよ? 勝手に」
 ぎらり、と目が妖しく光った。ぞくぞくした。背筋を、官能に似た震えが走る。……危険、信号。ぶるりと震えた。
「……何故そう思うんだ?」
 『精一杯』の『虚勢』。ぎりぎりの、『抵抗』。
「……だって、気に食わないんでしょう? 俺が、あの人の事を話すのが。俺が、あの人といたりする事が」
「……俺は……単に、あいつが嫌いなだけだ……っ!!」
 中原がふっと溜息をついた。
「……だったら、何故俺を受け入れるんです? 何故拒まない? 何故俺を挑発したり、誘ったりする?」
「俺は誘ってなんか……っ!!」
「……嘘です。だったら、今、あなたが俺に向けてる目は何ですか? まるで……娼婦のように、俺を誘って、煽り立てて。あなたに『久本貴明』の面影を見るな? ……見てませんよ。俺だって、あの人の事は嫌いだ。この世にあなたがいなければ、わざわざあの人の顔を見ずに済まない環境などに、自分の身を置いたりしませんよ。あの男には吐き気がする」
 ……それでも、お前はあいつに『執着』してるじゃないか。
「……だったら、どうしてわざわざ病室へ寝顔見に行ったりした? 顔も見たくないなら、何故そんな事をする必要がある?」
「……だって、あの人が『死体』同然になってる姿なんて、見たいと思っても仕方ないじゃありませんか」
 むかついた。
「……普通はそうは思わねぇよ」
 吐き捨てた。
「普通はそういう風には思わねぇよ。『死体』だろうが何だろうが、わざわざ足を運んだりしない。忍び込む面倒までして見に行こうとは思わない。お前、よくもそんなので……っ」
「俺が好きなのは、郁也様だけですよ。必要なら、何度だって言います。何度だって抱きます。それじゃ『駄目』ですか? あなたの為にこの胸を切り開いてみせれば、あなたの気は済む? 俺があなたの前に全て投げ出してさらけ出せば、あなたは満足する? あなたは俺に何を求めている? ……あなたは俺に何を思ってる? あなたは俺を『嫌い』だなんて言うけど、今も昔も、そうは見えませんよ。あなたの態度はいつだって俺を『好き』だと言ってる。俺にはそうとしか思えない。それともこれは、俺が俺の頭の中で勝手に妄想してる幻覚で勘違いで、ただの思い込みですか? あなたは俺を振り回す。あなたは俺の物にならない。俺を中途半端に受け入れて、誘惑して、挑発して。俺が……俺がいつも、あなたを抱いた後で、どういう事考えてるか、あなたは知らないでしょう? ……俺はあなたが好きだ。だけど、これがただの空回りで、俺の一人芝居なだけなら、これ程虚しい事はない。俺はいつだって空っぽで、足りなくて、求めても求めても、全然満たされない。あなたの為に俺の気が狂えば、あなたは満足しますか? 今でさえ、俺は十分狂っているのに……これ以上、あなたに狂えばあなたは満足するんですか? あなたは悪魔のような人だ。俺をこれ以上追い詰めて、一体何を望んでる? 俺は……」
「……中原!!」
 耐えきれなくて、思わず叫んだ。中原はそっと目を逸らした。
「……忘れて下さい」
 ぽつん、と言った。
「……全部、忘れて下さい。『俺』という存在ごと」
 疲れ果てた、声で。
「出来る訳ないだろ?」
 俺は言い返した。
「出来る筈ないだろ? 今更。……バカな事言ってるんじゃねぇよ」
 中原の肩を、掴んだ。
「……こんなに俺の奥深くへ潜り込んでおいて、そんなバカな事言ってるんじゃねぇよ。俺は……俺はもう、後戻りなんか出来やしねぇのに。勝手な事、言うなよ。……自分のした事に、ちゃんと責任持てよ? 俺は……俺はもうっ……お前なしじゃ……お前の所為でっ……お前がいない『現実』になんか、耐えられないのに!!」
「……郁也……様……?」
「……俺は……不安なんだ……っ」
 こんな事、言いたくなかったのに。ボロボロの俺なんか、さらけ出したくなかったのに。
「俺は……不安なんだよっ!!」
 中原の肩に、顔を押し付けた。……今の俺、すげぇぐちゃぐちゃ。顔なんか見られたくない。目が合ったりしたら、泣いてしまいそうだ。そんなのは厭だ。凄く厭だ。みっともなくて、やってらんねぇ。
「……不安にさせてるのはお前だ!! 振り回してるのは、お前の方じゃないか!! 俺はお前が判らねぇよ!! 全然判らない!! お前、やる事ぐちゃぐちゃなんだよっ! !首尾一貫してねぇんだよ!! だから信用できなくなるんじゃないかっ!! お前の言ってる事なんか、信用できるか!! お前の言葉がどれだけ信用できるって言うんだよ!! お前のこれまでの所業考えてみろ!! 俺はお前を信用なんか、出来る筈無いだろう!! お前なんか信用して、裏切られたらどうすんだよ!! 『人間』なんか信用できない、するだけ無駄だって俺は思ってる!! だけど、お前を信頼して、それで裏切られたりしたら、俺はどうしたら良いんだよ!! 楠木なんかに裏切られたって、心は痛くならないけど、お前に裏切られたりしたら、俺はお前を殺すだけじゃ足りない!! 殺したって物足りない!! 殺したって……俺はっ……俺は全然救われないじゃないか!!」
「……郁也、様」
 中原はそう言って、ぎゅうっと強く、俺を抱きしめた。
「郁也様……っ!!」
「……お前なんか、ただの『嘘つき』じゃないか。お前が俺に嘘以外言った事あるかよ?お前の『本気』なんか信用できるか。お前は『本気』で『嘘』言える男だろうが。なのに……だったら、『本気』で俺を騙してみろよ。『嘘』が透けて見えないくらい完璧に、きっちり俺を騙してみろよ。中途半端な事するんじゃねぇ。俺が……お前を、疑わずに済むくらい完璧に、騙しきってみろよ?」
「……騙すだなんて……」
 吐息のように、中原は呟いた。
「……騙すなんて、今更……俺は……」
 耳元で。
「……だって、俺が愛しているのは、あなただけなのに」
 甘く、陶酔しそうな声。言葉。
「あなた以外、愛せないのに……もう、あなた以外に、執着なんか抱けないのに。あなた以外を欲しいとは思わないのに……この世で欲しいと思うのはあなただけなのに、どうして『騙す』なんて言葉が出て来るんですか。俺が、あなたを好きだというそれだけじゃ、あなたは満足出来ないんですか? 信用なんか出来ない? 俺にどうしろっていうんですか!! あなたほど……あなたほど猜疑心が強い人、俺は知りませんよ!! 俺が……俺が欲しいのは、あなたの心で、あなたの信頼で、あなたの言葉で、あなたの笑顔だ。これ以上俺を探ったって、何も出てきやしませんよ!! あなたの目に何か見えるとしたら、それはあなたの猜疑心が生んだ『幻影』で、あなたの『恐れ』以外の何物でもない!! ……あなたは、俺がそんなに『恐い』んですか? 俺なんか目の前にいない方が良いくらい、俺に深入りしたくないくらい、そんなに俺が『恐い』んですか? あなたしか要らないと思ってる俺を、否定して疎外して、遠ざけて逃れたいくらい、俺が『恐い』んですか? だったら俺はどうしたら良いって言うんですか? あなたが欲しくて、あなたの傍にいたくて、あなたを見つめたくて、あなたの声を聞きたくて、あなたに触れていたいと思う俺自身はどうしたら良いんですか!? 振り回されて、宙づりにされて、お預け食らったまま放置されて、涎垂らしながら、あなたの気が済むまでじっとしてろって言うんですか? ……俺はそんなに物分かりの良い男じゃありませんよ」
 熱い、狂気を孕んだ瞳で。ゆっくりと、押し倒される。至近距離で中原を見つめながら。
「……お前が……お前が自分で、俺に疑わせるよう仕向けてるんだ」
 声が、震える。
「……俺にはそうとしか思えない。そりゃ、俺は疑い深いかも知れないけど……」
「あなたの目の前に『久本貴明』の『生首』を差し出せば気が済みますか?」
 中原は静かな口調で言い放った。俺は目を見開いた。
「なっ……!!」
「あなたの目前に、あの人の首を叩き付ければ、あなたは俺を信用して下さるんですか!? 『やれ』と言うなら、今すぐでもやってみましょうか!? 笹原さえどうにか引き剥がす事が出来れば、楽勝ですよ。そんな事で良いなら、幾らでもやってみせますよ!! それがあなたの『望み』だって言うなら!!」
「バカ野郎!! 誰もそんな事言ってないだろう!! 俺が……俺の『望み』がそんな事だと思ってるのか!? 中原!! お前は……お前は、俺以外に、唯一『知っている』人間だろう!? 俺は、お前にそんな事して欲しいなんて思わねぇよ!!」
「だったら俺に、何を期待してるんですかっ!!」
 泣き叫ぶように。
「……だったら俺に、何をしろって……あなたは……っ!!」
 振り絞るような、痛い声。……胸に、突き刺さる。物凄く、痛い。痛くて。思わず胸を押さえた。溜息をついた。
「……好きだよ。そう言えば、お前の気は済むのか?」
 言うと、中原は訝しむように、俺を見た。
「……郁也様……?」
「お前を『好き』だって、お前を『愛してる』って、そう言えばお前の気は済むのか!? 『お願いだから、俺以外の人間の事を見るな』とか、『俺以外の奴に興味持つな』とか『俺には何の説明もせずに、お前の事を俺以外の奴に話すな』とか『不安になったりしないように、ずっと俺の傍にいてくれ』とか言えってのか!? お前は俺に、そんな事を望んでいるのか!?」
「……郁也様!?」
「俺は絶対、そんなのごめんだぞ!! そんな事するくらいなら、舌噛んで死んだ方がマシだ!! そんなみっともなくて、格好悪いことするくらいだったら、お前なんか最初からいない方がマシだ!! どの面下げて、そんな事言えるんだよ!! そんなのっ……ただの『嫉妬』以外の何だって言うんだよ!! 俺にお前を縛る権利なんか、一つも無いのに!!」
 叫んだ途端、中原の目から涙がこぼれ落ちた。
「……郁也……様……っ!!」
 ぎょっとした。物凄くぎょっとして……焦った。
「なっ……何で泣いてるんだよ!! お前は!!」
「……だって……あなたは……っ……あなたが……俺を……っ!!」
 そう言うと、中原は俺の胸に顔を押し付けた。
「……お前には『恥ずかしい』とかいう感情無いのかよ!? お前みたいな図体のデカイ筋肉デブなジジイが泣いても、全然可愛くもねぇし、重いし、鬱陶しいだけでっ……全然っ……!!」
「……鬱陶しいですか?」
 濡れた瞳で、見上げられた。ずきん、とした。ひどく、頼りない親からはぐれた子犬みたいな瞳。……ああ、もうこいつって。時折無防備で。……信じられない。
 俺は右手を伸ばして、その涙を拭ってやった。
「客観的にはな。俺は……イカレてるけど」
 そう言って、額にキスした。
「……郁也様」
 そう言って、中原がキスをしてくる。俺は目を閉じて応じる。なんかもう……どうだって良くなってきてる、俺。どう考えても、こいつに振り回されてるのは俺の方だ。振り回されて、引きずり回されて、脳髄までヤラレてる。どろどろに溶かされて、もう修復不可能。壊れてる。配線グチャグチャでショート寸前。煙上げる一歩手前。ご愁傷様って奴だ。……直らない。どうにも救えない。救われない。
「……俺の事、好きですか?」
 真剣な、目で。痛いくらい、真剣な瞳で。真摯な声で。
「……もう一度言えって?」
 中原は唇を歪めて笑った。
「俺も『不安』なんですよ。……そう言ったら、判ってくれます?」
 『不安』。……言ったら失ってしまうんじゃないか、とかこれ以上一歩でも前に進んだら壊れてしまうんじゃないか、とか。本当に相手を信用して良いのかどうか、とか。考えれば考えるほど、厭な妄想が膨れ上がって、悲観的な想像しか出来なくて。壊れてしまうなら、壊してしまうなら、いっその事、消してしまった方が良いんじゃないか、と。ぐるぐると回って、混乱して、取り乱して、頭の中がおかしくなる。狂気。熱を孕んだ狂気。壊れゆくもの。壊れそうなもの。
「……お前が、好きだ」
 たった一言。
「俺も、好きです。世界中で、誰よりも」
 中原が言った。
「あなたの事が、とても好きです。この世の何にも代え難い程」
 そう言って、俺の手を取り、握り締めて、口づけた。
「……嬉しい……!!」
 幸せそうに、ひどく幸せそうに、無邪気な笑顔で。子供のように笑って、中原は俺をぎゅっと抱きしめた。……窒息しそう。
「……手加減っ……!!」
 しろよ!! 少しは!!
「俺を……殺す気か!?」
 中原は慌てたように腕の力を緩めた。……ついでに顔まで緩んでる。情けないくらい、目尻とか唇とか緩んで。
「……何て顔してんだよ」
 呆れた。
「……だって、俺の事、好きなんでしょう?」
 にっこりと、本当こいつ誰だ!?って言いたくなるくらい、脂下がった笑顔で。……緩みまくってる。これ以上ないってくらい緩んでる。
「……中原」
 溜息をついた。
「もう一度、言って下さい」
 心底楽しそうな笑顔で。本当に嬉しそうな笑顔で。こんな奴疑ったら、本当俺の方が鬼畜で最悪って思えるくらい、緩んだ笑顔で。
「……好きだよ」
 呆れながら、そう言った。
「もっと、感情込めて言って下さい」
 俺は顔をしかめた。
「もっと愛情込めて。ねぇ」
 中原は甘えるように、そう言った。……こいつ、何様のつもりだ?
「言えるか!! バカ!! アッタマ悪いだろ!! お前!!」
 俺は怒鳴りつけた。びっくりしたように、きょとんと中原は俺を見た。何を言われたか判らないって顔だ。……本当頭キた。
「……バカ野郎。そんなの、一度でも言えば十分だ。お前本気でバカだろ? すげぇバカ。呆れた。本気で呆れた。お前みたいなバカ、他に知らない。何脂下がってんだよ。コワモテ『中原龍也』がその顔じゃ、部下や同僚にナメられるわ、バカにされるわ、笑われるわだな! お前、もうやってけねぇよ。そのバカ面晒して仕事してそのうちバカなミスして追放されてろ! 俺は付き合い切れねぇ!! ヤリたかったら、一人で部屋の隅っこでマスでも掻いてろ!! 俺の知ったこっちゃねぇよ!! お前なんか!!」
「……い……くや……様……?」
 引きつった笑顔で、中原は俺を見た。
「……あ……の……?」
「鼻の下伸ばしてんじゃねぇよ!! 恥ずかしいんだよ!! お前!! だらしねぇったら!! それ以上、その情けない面俺に見せたりしたら、今後一切、俺の寝室侵入禁止な!! 勿論、お前の部屋にも絶対行かねぇから覚悟しろ!! 鬱陶しいんだよ!! お前!! ふざけんのも良い加減にしろ!!」
「………………」
 暫し絶句した後、中原は大仰な溜息をついた。
「何だ? 文句あるか?」
「……無いとは言えませんけど、言いません」
 ……この男。
「……俺に喧嘩売りたいのか?」
「まさか。……俺が負けると判りきってるのに」
 そう言って、中原はにやりと笑った。それから起き上がる。
「さっさと帰りますよ。……本当はまだ暫くここにいて、もう一回くらいあなたと『愛の確認』をしたいと思いますけど、何となくあなたに怒られそうなので」
「判ってるじゃないか」
「……それに、今にも顔が緩みそうなのでね」
 にや、と中原は笑った。……何だか厭な感じだ。って言うか、俺、何でこんな奴が良いんだ? ……すげぇヤな感じなんだけど。全然良いとこないし、性格最悪だし。長所より短所挙げた方が早いぞ、絶対。厭だと思うとこのが多いし。……って言うか、何か俺負けたような気になってるんだけど……。
「さっさとしろ」
「……キス、して良いですか?」
 拒む理由も無いけど……。
「お前のその面が何となく憎たらしいから駄目」
 そう言ったら。
「そんなの理由になりませんよ」
 と言って、掠めるようにキスをした。避ける暇も、押し退ける暇も無かった。
「……なっ……!!」
「あ、もう少し丁寧な方が良かったですか?」
「……ばっ……!!」
 顎を掴まれ、上向かせられる。
「ちょっ……!! おまっ……人の言う事何だとっ……!!」
 駄目とか言ってもやるんだったら、お前、何のためにわざわざ人に聞いたりするんだよ!! 意見聞く気ないなら、最初から聞かずにやれよ! !って言うか、聞いたんだったら、ちゃんと従えよ!! お前の耳は飾りか!? お前の脳味噌は空っぽなのか!?
「人の言うことはちゃんと聞け!!」
 言った途端、中原の唇が覆い被さってきた。……くらりとする。中原の舌が唇の間を割って、ざらりと撫でる。性急に、俺を追い詰めて、捕まえて、引きずり出して。熱く、強く求められて。
 ……こんな事してたら、いつか死ぬ。死んでしまう。気が狂いそうに気持ち良くて。まともな生活なんかしてられなくなって。そのうち人間らしい生活なんて出来なくなって。
「……やっぱり、しましょうか?」
 真顔で中原が言った。
「……お前、一回死ね」
 俺はどん、と胸を拳で叩いた。
「……死んでも良いんですか?」
 真顔で聞き返してくる。……くそぉ。
「……良い訳無いだろ、バカ」
 ……やっぱり俺の方が負けてる。負けてるじゃないか。何かひどく悔しい。悔しくて……なんでこんな……。
「良かった」
 中原がにっこり笑ったりするから。
「……許可してやるよ」
 俺は言った。
「……え?」
 きょとんとして、中原が聞き返した。
「……好きなだけ俺の傍にいろよ。今日だけは許してやるから」
 ひどく緩んだ顔になった中原を見て、俺は少々後悔したけど。

To be continued...
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