消失地点
2010/12/16 Thu
m25
本能と感情に板ばさみにされ、結果、一指たりとも動けなくなってしまう。
それを幸いと言わんばかりの手際の良さで、ゲーニッツは痩躯からスーツを脱がせていく。
衣擦れは静かな寝室に大きく響き、衣服はそのまま寝台の下へと捨てられた。
「さ―――ッ」
外気へと晒されていく身体に、脳の中で警鐘が喧しく鳴り響く。
グスタフは思わず制止を求めて、ゲーニッツの名を呼ぼうと口を開いた。
しかし、それを阻止するように、ゲーニッツは前を割り、前触れもなく猛る熱でグスタフの痩躯を貫いた。
「―――ぐ、ぅ、ぁあッ!」
制止の声を出して身体から力が抜けた瞬間を狙うように、何の遠慮も準備もなく灼熱の杭が秘所を犯す。
初めて受け入れるには大きすぎる質量が身体を苛み、軋みを上げる。
ギチ、と反射的に強い締め付けを返す媚肉にゲーニッツも微かに眉を顰めるが、グスタフが受けるダメージのほうが大きい。
ゲーニッツは互いに共有する痛みにも拘らず、凍り付いて冷や汗を噴出すグスタフを力で押さえつけて抽出を開始した。
暴力的な挿入に広がりきった襞はそれだけで激痛を絶え間なく生み出すのに、激しい抽出まで強いられれば、耐え切れずに裂けて血を流した。
鼻腔には鉄錆に似た匂いがついて、無理やり開かれた肉が引き攣れる音を内側から聞く。
一打ごとに身体がバラバラになってしまいそうになる痛みと屈辱を伴い、肺の奥から吐き気が込み上げてきた。
手加減のない陵辱を今まで他者に触れられたこともない箇所へ絶え間なく受けて、幾度も新しい血が滴り、滑りと熱を帯びたことでゲーニッツの楔が一層硬度を増した。
激しく犯すグスタフの痛苦と屈辱を理解するほどに、ゲーニッツは欲望を滾らせる。
明らかにグスタフを蹂躙して、ゲーニッツは満たされていた。
強者の性なのか、一族の持つ凶暴性なのかは分からないが、ゲーニッツは完全に捕食する側で、グスタフはされる側だった。
「ぁ、…ハ……ッ、あ、が…っ―――」
痛みが強すぎて、両目を限界まで見開いて唇が戦慄く。秘所からじくじくとした熱が駆け上がり、腰が甘く痺れる。
心身に及ぼされた衝撃が強すぎて、長い足が引きつって悲鳴も出ない。
零れるのは掠れた呻き声と、結合部から漏れる血と白濁が混ざる音ばかりで、ゲーニッツの荒い呼気と寝台の軋む音が酷く遠い。
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